過去3年で42%増! 横浜DeNAベイスターズのファンが増えている理由:仕事をしたら“ファン”が増えた(2/7 ページ)
プロ野球のペナントレースが終了した。3年前に誕生した「横浜DeNAベイスターズ」の成績は6位、5位、5位と低迷しているが、観客動員数は増え続けているという。その理由について、同社の池田純社長に聞いた。
観客動員数が伸びた要因
土肥: 今季のチーム成績は5位でしたが、年間の観客動員が増えましたね。横浜DeNAが球団を運営されてから3年連続で伸びているのですが、その要因はどこにあると分析していますか?
池田: 理由は2つある思っています。1つはチームが成長していること。今季のチーム成績は5位に終わりましたが、勝率をみると上がっているんですよ。2012年の勝率は.351、2013年は.448、そして2014年は.472。
もう1つはマーケティング戦略の効果が出ていること。さまざまなイベントを行うことで、年間1〜2回来場されるライト層が増えてきました。チームの成長+事業――この2つのの両輪がしっかりとかみ合ってきた結果、観客動員数が伸びているのではないでしょうか。
土肥: マーケティング活動にチカラを入れているようですが、具体的にどんなことをされたのでしょうか?
池田: 特に目新しいことはしていません。2011年に事業を譲り受けたとき、どういったお客さんがスタジアムに来ているのか分かりませんでした。そうしたデータがなかったんですよ。なので、まずどういったお客さんが来ているのか調査しました。その結果、男性の30代が最も多く、次いで40代、20代でした。また、居住地も調べたところ、横浜スタジアムの近くに住んでいる人が多いことが分かってきました。
お客さんが何を求めているのか、何に満足しているのか。そうした声を集めて、イベントをしたり、施設をつくったり。ただ、それで満足してはいけません。再び、お客さんが何を求めているのか、何に満足しているのか。そうした声を集めて、イベントをしたり、施設をつくったり。いわゆる“PDCAサイクル(計画→実行→評価→改善を繰り返すことによって、業務を改善すること)”を行っているだけですね。
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