丸亀製麺のうどんが、インドネシアでウケた理由:仕事をしたら“インドネシア”で売れた(2/5 ページ)
日本全国で讃岐うどんが広がったのは2002年ごろと言われているが、海外でもファンが増えつつあるという。トリドールが運営する「丸亀製麺」は海外進出に積極的で、数年前にオープンしたインドネシアとタイの売り上げが好調だ。その理由は……。
店内は高級感を演出
土肥: インドネシアの人たちといえば、イスラム教徒が多いですよね。豚肉などが使えないと思うのですが、そうした市場の中でどのようなメニューを展開しているのでしょうか?
経営企画室(以下:経企): イスラム教徒向けに「鶏白湯(とりぱいたん)うどん」(45000ルピア:約425円)を開発しました。日本で使っている一般的な調味料は豚由来の調味料が入っているので使えません。なので、店ごとに鶏ガラスープを作っています。
現地のオリジナルメニューは「鶏白湯うどん」だけなのですが、「釜揚げうどん」や「かけうどん」といった定番商品も、味は現地の人にウケるように工夫しました。日本の場合、もっちりとしたコシのある麺が好まれますが、インドネシアでは比較的、喉ごしの良さを好む傾向があるようです。なので麺は、若干軟らかく細めにしています。
また、日本では、ネギ、生姜、天かすなどを取り放題にしていますよね。インドネシアでは、それらに加えて、きざみ唐辛子を置いているんですよ。現地の人たちは、唐辛子を好まれるので。
土肥: 店内はどうでしょう? 日本と違いはあるのでしょうか?
経企: 基本的に同じですね。店内に入ると、まず製麺機が置いてあって、大きな窯でうどんを茹でています。日本と同じように「うどん店」ではなく、「製麺所でうどんを食べることができる」といった空間を再現しています。また、スタッフは割烹着を着用しているので、うどんを作っているスペースだけを見ると、日本とほとんど変わりません。
ただ、店内の内装は違います。例えば、うどんを注文してトッピングメニューが並んでいるところの上部に瓦を設置しています。日本では灰色ですが、インドネシアでは黒色。壁の色も違っていて、日本ではベニア板などを使っているので茶色ですが、インドネシアではシックな灰色が多いですね。また、間接照明を設置しました。なぜそうした空間を演出したかというと、高級感を出したかったから。
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