年俸21億円を捨てた黒田博樹とは、どんな人物なのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
ニューヨーク・ヤンキースからFAとなっていた黒田博樹投手が今シーズン、古巣の広島カープへ復帰することになった。メジャーリーグからの巨額オファーを蹴った「クロダ」という男は、海の向こうで一体どんな人物として周囲の目に映っていたのか。
「ヒロキ・クロダ」という男
広島には今年、この大物OBを“師”と仰ぐ、カープ出身の3人が古巣に帰ってくる。前阪神の新井貴浩内野手と二軍投手コーチに就任する佐々岡真司氏、そして黒田である。
「FA退団で紆余曲折あった新井も含め、3人の胸の中に共通してあるのは“カープ愛”。3人は事あるごとに『いずれはみんなでチームに帰れればいい』と口をそろえていた。監督が今年から野村(謙二郎氏)から緒方(孝市氏)に代わり、ちょうど新体制になったこともあってチームを離れていた人間も戻って来やすい状況になったこともある。つながりの深い新井、そしてササ(佐々岡)のUターンが決まったことで、クロ(黒田)も『ヨシ、じゃあオレも』という気持ちが強くなったのは事実だろう」(前出のOB)
それにしても――。メジャーリーグからの巨額オファーを蹴って古巣への恩返しを果たそうとしている「ヒロキ・クロダ」という男は、海の向こうで一体どんな人物として周囲の目に映っていたのか。ヤンキースで2012年から3シーズン、チームメートだったCC・サバシアは、こう力説する。
「最高のプロフェッショナルさ。素晴らしい能力を持った投手であることは間違いないが、それよりも誉められるべきは彼の人間性だよ。たくさんの実績を重ねているのに気取ったところがまったくない。謙虚で、そしていつも冷静沈着でジェントルマン……非の打ち所がないよね。ヒロ(黒田)とは野球についてだけでなくプライベートのことまでいろいろとじっくり話したから彼の性格はよく分かる。常に自分の信念を持ちながら、そして相手に対しても尊敬の念を抱いているんだ」
サバシアはサイ・ヤング賞やア・リーグ最多勝など数々のタイトルを手にしたメジャー屈指のスーパースターだが、黒田の姿勢から新たに学ぶことはとても多く、特に「ある事に気付かされた」と振り返る。
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