人手不足が深刻化――忙しすぎる企業が、今現場で打てる手は何?:サカタカツミ「新しい会社のオキテ」(2/2 ページ)
コンビニや牛丼チェーンの人手不足がニュースになる昨今。しかし「働く人がいない」という悩みは一般企業も同じです。一方で「働きたいけど条件が合わない」人も一定数います。両者をマッチングし、人手不足を解消するにはどうしたらいいのでしょうか?
人手不足を解消するために、職場の上司レベルでできること
こういう話を書いてしまうと、制度を整備するのは組織の責任だとか、世の中の仕組みレベルを変えていかなければならない、という話になりがちです。もちろん、その通りなのですが、残念ながら、それを待っていては、あなたとあなたを慕って一生懸命仕事をしてくれている部下たちの疲弊を、救うことはできません。今、人手不足に悩む企業ができることは何でしょうか?
業務内容を再整理する
一つは「職場の中の仕事を再整理する」ことです。ザックリと抱え込んでしまうと、それぞれの担当者が仕事を手放すことができません。なので、自分がしなければならないこと、他に任せてしまっていいこと、さらに、そこで働く人全員でルール化して、誰か一人が処理してしまった方が早いこと、などに分けていくのです。そんなことならすでにやっているよ、という職場も多いとは思うのですが、それでも職場自体が機能していないなら、再度見直すことで、無駄が見つかったり、実は多くの人の仕事が重なっていることが分かるはず。
業務をモザイク化する
その上で、ごく短い時間でできる仕事がないか、もしくはローカルルールを設定しさえすれば複数の人間で一つの業務を担当できないかなど、ある意味で仕事を細分化して、モザイク化できないかを考えてみるといいでしょう。職場サイドの条件を再設定しなおすことによって、能力はあるのに条件が合わなくて仕事に就けないという人たちを、有効に活用する。これを改めて考えてみようということです。
今後、働き方はさらに多様化する。だからこそ……
いまの仕事の中身、やりかたを見直してみる。そして、仕事を細分化・モザイク化して人に任せられるような形に変える。一見手間がかかる作業に思えますが、トライすることで、少なくとも現状よりも良くなるはずです。
今後、働き方はこれまで以上に多様化していきます。現場で仕事に関する見直しが進み、さらなる効率化、能力や条件に合わせた最適化が進めば、人手不足の現場も、仕事を求める働き手も、どちらもハッピーになれるよう、働き方はもっと変わってくるでしょう。
著者プロフィール:サカタカツミ
クリエイティブディレクター。就活や転職関連のサービスをプロデュースしたり、このような連載をしていたりする関係で、そちら方面のプロフェッショナルと思われがちだが、実は事業そのものやサービス、マーケティング、コミュニケーションの仕組みなどを開発するのが本来の仕事。
直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」や「MakersHub」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』、『就職のオキテ』。この連載についても、個人的に書いているブログでサブノート的なエントリーを書く予定。Twitterアカウントは@KatsumiSakata。
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