日本マクドナルド、顧客対応強化の専門チームを発足:異物混入問題などに対処
日本マクドナルドは、年明けから相次いで発覚した商品への異物混入問題を受け、3つの善後策を発表した。
「マックフライドポテトに歯の破片」(2014年8月26日、外環河内長野店)、「サンデー チョコレートにプラスチック片」(2014年12月19日、4号線郡山安積店)、「チキンマックナゲットにビニール片」(2014年12月31日、東陽町駅前店)、「チキンマックナゲットにビニール片」(2015年1月3日、三沢店)――。
商品への異物混入に関するこうした一連の問題を受けて、日本マクドナルドは品質管理や顧客対応に関する強化策を打ち出した。
具体的には、「サプライヤーの製造管理」「店舗の調理オペレーション」「顧客への問い合わせ対応」の3つ。
商品や原材料の調達などサプライヤーについては、国内外すべての工場に対して、品質管理基準の運用順守を再度徹底する。特に異物の防止や従業員のトレーニングなど異物混入に関連する項目に関して、すべての製造工場で異物混入防止策を改めて徹底する。
店舗の調理オペレーションに関しては、全国の店舗に対し、調理設備などの再点検を実施。具体的には、調理器具のネジのゆるみや欠損の解消、店内設備の汚れやほこりの除去、化学品類の取り扱いなどである。加えて、外部監査機関による監査を行う。
顧客対応のプロセス自体を見直す
顧客への問い合わせ対応に関しては、新たに「お客様対応プロセス・タスクフォース」を立ち上げた。同タスクフォースは、日本マクドナルド代表取締役・上席執行役員の佐藤仁志氏を委員長に、外部の有識者を加え、品質保証、法務、顧客対応、内部監査室、サプライチェーンなど各部署の代表メンバーで構成。顧客対応のスピードおよびサービスの向上を目的としている。
日本マクドナルドの顧客対応について、従来は「お客様サービス室」というカスタマーサポートセンターに寄せられた意見や苦情などを店舗にフィードバックし、それぞれの事案に対して対応、改善を行っていたが、タスクフォースでは「こうした今までのプロセス自体が正しいのかどうか、根本的な部分から顧客対応に関する改善策を検討」(同社広報)していく。
なお、現在はタスクフォースのメンバーが集まり、検討を始めた段階で、今後の具体的な対応策の公表は時期未定だとしている。
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