売れるセールスレターをまねしても売れない:売れる文章術(1/2 ページ)
誰かのまねをすることは、学ぶステップとして有効な方法です。しかし、それはゴールではありません。まねすることを「通過地点」としなければ、いつまでも一定のレベルを超えることはできないのです。
集中連載「売れる文章術」について
本連載は中野巧著、書籍『売れる文章術』(フォレスト出版)から一部抜粋、編集しています。
文章というものは書くのに時間がかかり、面白い文章を書くには難しく、何を書いていいか分からないという人が少なくない。ビジネスにおける文章となると売り込まなくてはならない、読んでもらえない、自分の気持ちを文章にまとめられないなど、苦労しても売上げや集客につながらないなど悩みは尽きない。
この本では、
・売り込み文、あおり文に疑問を感じている人
・忙しくて、文章を書く時間がない人
・売上げ、集客など目標を達成したい人
・自分の文章スタイルを確立したい人
・自分らしい情報を発信していきたい人
などの書く苦しみから解消される文章作成法を紹介。
「共感されるセールス文章」が、あなたのビジネスにさらなる飛躍をもたらす。大手企業から教員、女子高生や小学生まで、簡単に文章が書けたという実績のあるノウハウをビジネス、つまり「売れる文章」の書き方に特化した内容です。
第七の落とし穴:売れるセールスレターをまねしても売れない
Q:売れているセールスレターをまねしているのに、なぜ私の商品は売れないの?
A:何を、どうまねるかが間違っているからです。
セールスレターの書き方を学び始めた頃の私を閉じ込めていたのは、売れているセールスレターやランディングページ(LP)をまねすれば売れる、という枠(幻想)でした。
確かに、優れたセールスレターをまねすれば、ある程度売れることがあります。昔のように情報の広がりがないときにはオリジナルを知らない可能性があるので、その効果はある程度期待できました。
しかし、今はどうでしょうか? 情報リソースを誰でも手にすることができる中、誰かのまねなのは一瞬でバレます。
「学ぶは、まねるから」という言葉どおり、まねることは学ぶステップとして有効な方法です。モデリングと言ったり、守破離の「守」という言い方もできます。
しかしながら、それを通過地点としなければ、いつまでも一定のレベルを超えられません。
小手先のテクニックや継ぎはぎだらけの文章では……
私は、昔、自分の商品が売れないときに、複数の売れているセールスレターのよいと思うところをまねして、それらを“つなぎ合わせる”ようにして、セールスレターを書きました。
例えば、スーツはアルマーニ、ネクタイはエルメス、靴はクロケット&ジョーンズ、バッグはルイ・ヴィトンというコーディネート、イメージできますか? 1つひとつは素晴らしくてもその組み合わせにセンスがないと、なんかダサくてカッコ悪い、うさんくさいという評価になりかねません。
要するに、残念ながら私の文章はこんな感じだったのです。結果は、読み心地の、気持ちの悪い文章ができ上がりました。当時の私は、それに気付くこともできませんでした。
もちろん、まったく売れません。正直、読み手を侮(あなど)っていました。あなたが「書くプロ」であれば、情報があふれる現在、読み手は「読むプロ」です。小手先のテクニックや継ぎはぎだらけの文章は、すぐさま見透かされ見放されます。
「じゃぁ、まねしちゃダメなんですね」と言われると、そうでもありません。“結果の出る、まねる方法”があるんです。
1つは、「なぜ売れているのか?」をまねる方法。もう1つは、あなたの「軸」がある文章をテクニックでパワーアップする方法です。
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