インタビュー
ロシアで自販機は定着するのか? ダイドードリンコの挑戦:仕事をしたら“海外”で自販機が増えた(2/6 ページ)
海外に行ったとき「日本のように自販機が少なくて不便だなあ」と感じたことがある人も多いのでは。海外は治安が悪いので、自販機を置くのは難しい、と言われてきたが、そんな常識を覆す試みが始まっている。
自販機を試験的に設置
土肥: ダイドードリンコが国内でどのくらい自販機を設置しているのか、ちょっと調べてみたところ28万台もあるんですよね。さらに驚いたのは、飲料部門の売上高をみると、約85%が自販機から。失礼な言い方になりますが、自販機での商売が行き詰まると会社の成長が難しくなってしまう。
日本の自販機市場をみると、数年前から少しずつ縮小しています。市場の飽和や人口減少などから、今後の急成長は期待できません。そんな環境の中で、新たな金脈を見つけ出すために、ロシアに目をつけたそうですね。
広報部: 2009年に、ロシアのウラジオストクで、自販機を試験的に設置しました。設置する前は「自販機が壊されるのではないか」「お金を盗まれるのではないか」「自販機をそのまま盗まれるのではないか」といった不安がありました。治安面を心配していましたが、壊されたり盗まれたりすることはありませんでした。落書きをされた程度ですね。
土肥: 海外に自販機が少ないのは「治安が悪いので、設置できない」と思っている人が多いからですよね。でも、ウラジオストクでは違った。落書きは日本でも見かけますので、治安面は「日本とほぼ同じ」と言えるわけですね。
広報部: ですね。治安面の不安がクリアーできましたので、自販機を100台以上設置しました。売り上げも日本の平均売上(1台当たりの売り上げ)とほぼ同じだったので、その後、モスクワに進出することを決めました。
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