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ジェットスター・ジャパン、社長辞任は「黒字化が見えた」から
LCCのジェットスター・ジャパンは、立ち上げ時から社長を務めていた鈴木みゆき氏が辞任したと発表。同社がいう“黒字化の道筋”とは?
LCCのジェットスター・ジャパンは1日、事業の立ち上げ時から社長を務めていた鈴木みゆき氏が3月31日付けで辞任したと発表した。同社広報によると、2年以内の黒字化への道筋がついたとの理由。
直近の赤字額は非公開だが、同社がいう“黒字化への道筋”の1つは、関西国際空港の整備基地化を実現したこと。これによりダイヤを柔軟に組めるようになり、便数増にもつながった。もう1つは国際線の拡大だ。2月に運航を開始した同社初の国際線である関空ー香港線は好調な滑り出しを見せている。現在は週3便だが7月からは週5便体制とする予定だ。
後任には社長職を置かず、ジェットスターグループ日本支社長を務める片岡優氏が代表取締役会長に、豪ジェットスターグループのグループオペレーション本部長を務めるジェリー・ターナー氏がCEOに、それぞれ4月1日付けで就任した。ターナー氏は「航空業界で36年の経験を有し、アジア太平洋地域および出身のアイルランドを含む欧州で22年間に渡りLCCのビジネスに携わった経験がある」(同社)という。
ジェットスター・ジャパンは現在、20機のA320を保有し、国内外12都市・20路線で運航している。2015年2月の搭乗率は74.7%。
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