「クルマ+人力」は効率的なのか? ローソン+佐川急便の物流システム:半径500メートルの商売(4/5 ページ)
コンビニ大手のローソンが、佐川急便を傘下に持つSGホールディングスと合弁会社を設立し、宅配事業に乗り出す。ローソンの店舗でサービスを展開し、半径500メートルの消費者を囲い込む。
採算はとれている
――本サービスの仕組みについて、詳しく教えてください。
野辺: ローソンと佐川急便は2014年11月から、3店舗で実験を始めている。半径500メートルに限定すれば「荷物って簡単に運べるのでは?」と思われるかもしれないが、1時間で何個配れるのか、など生産性を厳密に追い求めなければいけない。作業の工程をみても、どういう順番で何をすればいいのか、そのルートをどのように組み立てればいいのか。こうしたノウハウは佐川急便と一緒になったことで、活用させていただいている。その結果、どのくらいの在庫スペースが必要なのか、といったことが分かってきた。
――ローソンに届いた荷物は、店舗で仕分けされるのでしょうか?
野辺: 店舗から配達する荷物については仕分けられている。さらに効率を上げるために、町名や番地単位で持ってきてもらう。荷物が届いたら、すぐに配達できるような状態だ。
――店舗に荷物が到着して、そこから配送される時間はどのくらいかかるのですか?
野辺: その時間を短くしなければ効率化を図ることはできない。アイドルタイム(無作業時間)を減らすという意味で言えば、荷物が店舗に到着してから30分以内に配達できるようにする。
――1時間でどのくらい配達できるのでしょうか?
野辺: 細かい数字は言えない。
――ローソンと佐川急便は昨年11月から実験をされているそうですが、採算はとれているのでしょうか?
野辺: はい。
――ということは、効率よく配達することができたのでしょうか?
野辺: 住宅の密度によって効率は違ってくる。密集していないところは効率がよくないので、まずは密度の高いところからサービスを提供していく。
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