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なぜ今“昭和型”コーヒーチェーンが増えているのか新連載・消費トレンドから見る企業戦略の読み解き方(2/5 ページ)

コンビニコーヒーなどに押されて苦戦を強いられてきた「喫茶店市場」。しかし、ここ数年でV字回復の兆しを見せているのをご存じだろうか。そのけん引役になっているのは、西海岸風のオシャレな1杯……ではなく、日本の昔ながらの“昭和型”喫茶店だ。

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 喫茶店市場は1982年の1兆7396億円をピークに年々減少を続け、2011年には1兆182億円とピーク時から4割以上も減少。だが、13年には1兆602億円と上昇に転じている。

 このけん引役が、「フルサービス型喫茶店」である。

 フルサービス型喫茶店は、90年代以降に急速に増えた「セルフサービス式カフェ」とは対照的に、コーヒーそのものの味を楽しむよりも、思い思いにくつろげる“昭和の喫茶店”に近い雰囲気が魅力となっている。

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 これが、近年のファストフード産業が見落としていた商機を掘り当てた。少子高齢化が進む中、フルサービス型喫茶店がシニア社会の主流の外食店になるとにらみ、大手企業の参入も相次いでいる。

快進撃を続けるコメダ珈琲、それに追随する星乃珈琲

 成長するフルサービス型喫茶店市場の中でも、特に人気を集めているのが、名古屋発の「コメダ珈琲店」とドトール・日レスホールディングスが運営する「星乃珈琲店」である。その両者の戦略を比較してみよう。

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