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コンビニのドーナツはミスドに勝てるのか:ご一緒に“おでん”いかがですか 2(3/3 ページ)
コンビニのドーナツの販売が好調のようだ。これまでにも、コンビニはフライドチキンで専門店に切込みをかけてきた。今回は、コンビニのフライドチキンと専門店の売り上げデータを分析しながら、ドーナツ戦争の行方を考察したい。
マスコミが大げさに報道するので、「コンビニがドーナツを制覇した」といった印象をもっている人もいるかもしれないが、現実はどうだろうか。物珍しさもあって今は好調かもしれないが、チキンのときのように、味に不満を感じた人が増えるとドーナツ離れが加速する可能性はある。
現状のドーナツはコーヒーなどの「お茶菓子」という位置付けで販売されている。オペレーションに負荷のかかる店内調理を進めていくには、いまだ障壁が高いとみている。特に、従業員の負担は計り知れない。慢性的に人手不足に悩んでいるので、店内調理の導入は物理的に難しいはずだ。
ということは、ミスタードーナツの売り上げはどうなるか。直近の数字をみると、値上げなどの効果もあって1店1日当たりの売り上げは0.1%伸びているが、店舗数の減少によって総売上は1.0%も落ち込んでいる。チキンのときのようにしばらくは落ち込むかもしれないが、数年後は盛り返すのではないだろうか。
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