「5年後の理想の姿」を実現するのに、障害は何か?:カテゴリーは3つ(2/4 ページ)
5年後の成功のイメージを描いてください。このように言われても、それだけでうまくいくのは難しいです。ではどうすればいいのでしょうか。
世の中の変化
世の中の構造変化のスピードは、驚異的に速まっています。技術の進歩や、枠組みが変わってしまうことによって、何もしないでいると業界そのものの存在意義がなくなってしまうことだってありうるわけです。
例えば、税理士、行政書士、社会保険労務士などの、あるルールの下で手続き論や、代行に意味がある業界は、インターネット社会の中では大きく変化して行かざるを得ません。そのうちにCD-ROM1枚ですべてのことが分かり、必要な手続きはすべてそこからのインターネット経由で済ませていくという時代になるかもしれません。
ボクの会社の顧問のこうした世界の先生方は、それを早くから見越して、単なる手続きではなく、経営者の経営コンサルティングができるレベルに、ご自分方の組織を磨き上げようとされています。
マクロ環境に関して考えるときには4つの切り口でその変化を注視していく必要があると言われ、政治的環境要因(Politics)、経済的環境要因(Economic)、社会的環境要因(Social)、技術的環境要因(Technology)の頭文字をとって「PEST分析」とマーケティングの世界では呼ばれています。
これからは、マーケティング部門の専門家だけではなく、1人ひとりがマクロ分析に関心を持ち、自分の生き方を考えるためにも、注意深く見ていかなくてはいけない時代なんだと思います。それだけ変化が早くて激しいということ。自分の業界、自分の会社、自分の仕事がもろにその影響を受けてしまう時代だということです。
P=Political:政治的な影響はどんなことが考えられるか。手がけているビジネスの関連法案や関連規制などの見通しを持つこと。
E=Economical:全体の経済環境はどなっていくのか? とりわけ自社を取り巻く経済環境はどうなのか。業界ごとに見ていかないと、好景気か景気悪化かという単純な軸では判断できない複雑さがある。
S=Social:経済情勢に加えて、社会情勢全般もビジネスに大きな影響を与えるのは当然のこと。人口の先行き見通し。人口ピラミッド。世の中を騒がせている社会問題の傾向などを考慮する。
T=Technological:技術的な側面の現状と将来はどうなのか。手がけているビジネスにとって優位な技術、脅威となる技術などを明確にしておくこと。
情報を得る時に、漠然と得るのではなく、PESTの分野を頭の中で整理しながら見ていくことが必要かもしれません。
関連記事
- 日本人のここがズレている! このままでは「観光立国」になれません
「訪日客が1300万人を突破」といったニュースを目にすると、「日本は観光立国になったなあ」と思われる人もいるだろうが、本当にそうなのか。文化財を修繕する小西美術工藝社のアトキンソン社長は「日本は『観光後進国』だ」と指摘する。その意味とは……。 - なぜ給料が二極化するのか? 年収200万円と800万円の人
景気低迷の影響を受け、給料は下がり続けている――。そんなビジネスパーソンも少なくないだろう。では、今後10年間はどうなのか。リクルートで働き、中学校の校長を務めた藤原和博さんに「10年後の給料」を予測してもらった。 - クルマ選びと年収の関係
世帯年収とクルマ選びに、何らかの関係はあるのだろうか。クルマを保有している人に聞いたところ……。リブ・コンサルティング調べ。 - 「やる気」と「残業」の相関関係
就職・転職サイトなどを運営しているヴォーカーズは「やる気と残業の切れない関係」を発表した。サイトに投稿された社員の口コミデータから「社員の士気」と「月間平均残業時間」に着目したところ……。 - 95%の人に嫌われる「ヴィレッジヴァンガード」戦略
「遊べる本屋」をキーワードに、本、雑貨、CD・DVDなどを発売している「ヴィレッジヴァンガード」。同社の幹部は「95%の人に嫌われる店 5%に人に気に入られる店を目指す」というが、どういう意味なのか。
関連リンク
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.