Mobile:NEWS 2002年8月8日 00:29 AM 更新

Mobile Weekly Top10
コンテンツプロバイダはカメラに無関心?

カメラ内蔵が流行である。しかしカメラがJavaやGPSと少々違うのは、コンテンツプロバイダが関わる余地が小さいこと。「写メール」以外のカメラアプリケーションが出てくるには、バーコード読み取り機能の普及や、Javaとの連携が必要だろう

Weekly Mobile Top10 8月1日〜8月7日
1位 リアルとネットをカメラがつなぐ〜「J-SH09」
2位 携帯カメラでみんなが撮っているモノ
3位 使ってますか? GPSケータイ
4位 写真で見る「J-SH09」
5位 J-フォン、ライト搭載の「J-SH09」発表
6位 アルミボディの中に隠された秘密〜ドコモ「Musea」を語る
7位 「ストレート端末のネガティブイメージを変える」〜J-D06“graphica”の挑戦
8位 2スロット+Bluetoothの意欲作〜「Pocket LOOX」インプレッション
9位 FOMAのARPU、PDCを下回る〜割引サービスの影響
10位 デジタル地上波放送のコストは携帯利用者が負担?

 J-フォンに続き、ドコモがカメラ内蔵機種を投入。秋にはKDDIもカメラ内蔵端末のラインアップを増やす。携帯電話機の“注目すべき”トピックといえば、その筆頭に挙げられるのは、間違いなくカメラ機能だ。

 先週のアクセスランキングでも、J-フォンのトップメーカー、シャープが約半年ぶりに投入する写メール端末にアクセスが集中した。

コンテンツプロバイダが歓迎しない、カメラ

 しかし、内蔵カメラが携帯電話市場を大きく盛り上げるかというと、それは疑問が残る。ほとんどのコンテンツプロバイダが、カメラに関連したビジネスを立ち上げられずにいるからだ。

 「カメラ内蔵端末向けに、キャラクターのフレームの提供を考えている。しかし、Javaのように儲かることはないだろう」。あるコンテンツプロバイダはそう語る。

 実際のところ、多くの関連ビジネスを生み出したJavaに比べて、カメラには付随したビジネスを生み出せる余地が小さい。あえていえば、ほかの携帯に画像を送る際の変換サービスがあるが、ドコモのiショットのようにキャリア自身がサービスを運営してしまうと、参入の余地はなくなってしまう。

 通信キャリアにとっても、カメラ機能は収益に大きく貢献することはなさそう。ドコモのiショットの不具合で明らかになった数字から(7月22日の記事参照)、iショット送信のためにユーザーが支払った金額を推測すると、月間わずか300円程度(返還金額約4000万円÷対象端末約60万台÷送信失敗率約20%)。カメラを内蔵した端末は確かに売れるが、その後のビジネスの広がりにはつながりにくいようだ。

 そんな中で、「J-SH09」のバーコード読み取り機能はカメラを使ったビジネスの可能性を感じさせるものだ(8月1日の記事参照)。ただし、携帯ビジネスが成り立つには市場規模の大きさが必要だ。Javaのように、わずか1年間で1500万台以上の市場となるのであれば、ビジネスチャンスは多いが、バーコード読み取り機能がどの程度普及するかは未知数だ。

 もう1つ、カメラ機能をJavaから利用できるようになることに期待する向きもある。現在のところ、Javaとカメラは切り離されており、連携したアプリケーションを作ることはできないが、これが可能になればカメラの新しい活用法が開けてくるのは間違いない。年末の新機種に対応を期待したい。

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▼ 「iショット」画像送信タイミングに不具合〜利用料返金へ
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[斎藤健二, ITmedia]

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