“動画を携帯に”〜新たな取り組み始める各社(3/3)
動画ファイルのダウンロードで、唯一、大成功を収めているのは、“画像無し”の動画ファイルを配信したauの「着うた」だ。 ドコモやボーダフォンなどが、動画の音声フォーマットに音声に特化したAMR(用語)を使うのに対し(ドコモはN2102V、F2102VからAAC(用語)も追加)、EZムービーは当初からMP3をサポート。ステレオにも対応しており、音楽的使い方を想定していたとも想像される。 auは着うたの成功を踏まえて、“着信動画”という位置づけで動画配信を積極的に推進している(9月12日の記事参照)。一般的な動画を流すのに比べ、音楽クリップ(PV)などを配信することで、着メロの延長線上で普及する可能性がある。
しかし、「着うた」はauだけが提供できるサービスではない。着うたのダウンロード数のうち、約7割を占めるのがレコード会社各社が参加するレーベルモバイルで、同社はau以外にもサービスを提供したい意向だ(2002年12月の記事参照)。そもそも“着うた”の商標自体、レーベルモバイルに参加するSME(ソニー・ミュージックエンタテインメント)が所有している。 ボーダフォンは、3Gの本サービストとして“ダウンロードしたMP3ファイルを着信時に鳴らす”サービスを予定しているが(9月18日の記事参照)、これはまさに“着うた”に他ならない。
ボーダフォンが「ムービー写メール」として始めた、動画付きメールは、浸透具合を見えにくい。
全機種に標準搭載を宣言したauでは、既に対応端末が522万台に達し、普及率は50%に近い。ボーダフォンでも、232万台とかなりの台数が出回っている(10月7日の記事参照)。100万台を超えたFOMAも、90万台以上が動画メール対応と推定される。初の動画メール対応FOMA「N2051」「F2051」が発売されたとき、まだFOMA契約は15万程度だったからだ(1月15日の記事参照)。 利用意欲を聞いた各種調査でも、4〜5割が「利用したい」と答えており、台数面でも利用意欲の面でも、普及の可能性を感じる。しかし、“実際に動画メールを使っているかどうか”を調査した結果を見たことはない。 関連記事 「MPEG-4」の仕組みとは 静止画に続き、動画の利用環境も整い始めた携帯電話。しかし使われるフォーマットはさまざまで、相互に互換性があるのかどうかも分かりにくい。3G端末を中心に採用され始めた「MPEG-4」も、ひと筋縄ではいかないややこしさだ。 au支える「着うた」。次は「着ムービー」へ auの「一番大きな柱に育ちつつある」着うた。8月には既に800万ダウンロードの市場となった。今後はアーティストと曲数を増やすほか、音質も改善。冬に向けては、「着ムービー」へつなげることを狙う。 「ASF」から「MP4」へ〜FOMAのiモーションメール 撮影した動画をメールに添付して送信できる「iモーションメール」に対応した、新しいFOMA端末が登場する。しかし動画関係の機能拡張に伴い、動画フォーマットは変更され、既存の「iモーション」対応端末との互換性は失われてしまった [斎藤健二, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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