脳内に崖っぷちが舞台の戦国時代劇:PHS販売ランキング(9月17日~9月23日)
端末の販売ランキングにまったく動きはないが、“そのほか”で最近、目立つトピックが多いウィルコム。同社は28日、「次世代PHS」なる2.5GHz帯の次世代高速無線の免許を総務省に申請。これがランキングにどう影響するかとなると直近ではほとんどないだろうが、その動向は非常に気になるのである。
ウィルコムの販売ランキングは今回も動きはない。前回と同じく、京セラ製の「WX320K」、ケーイーエス製の「9(nine)」、ネットインデックス製の「nico.」、東芝製「WX320T」、シャープ製の「Advanced/W-ZERO3[es]」が順当にランクインした。
今週のウィルコムは、25日にやや深刻な「通信障害」(26日未明に回復)、27日にPBX経由の内線とPHS間の音声通話を定額にするオフィス向けプラン「W-VPN」の開始発表、そして28日に次世代PHS事業に向けた2.5GHz帯の免許申請を行うなど、目立つトピックが多かった。
総務省は、この2.5GHz帯の次世代高速無線免許を最大2社に割り当て、NTTドコモやKDDI、ソフトバンクモバイルなど既存3Gキャリアの単独参入を認めない方針を示した。そのため携帯キャリアはドコモ+アッカネットワークス、KDDI+京セラ、Intel、JR東ら6社連合、ソフトバンク+イー・アクセスとNECビッグローブらISP 6社の8社連合で組み、WiMAX免許取得を目指す。その争奪戦は熾烈だ。
一方ウィルコムは、周波数帯は同じながら“連合”が事業化を目指すWiMAXとは別の「次世代PHS」と呼ぶ、OFDMやMIMOといった最新技術を用いて最大20Mbps以上の高速通信を実現するという通信システムで事業化する考え。総務省が2007年5月に示した「認定から3年以内のサービス開始」「5年以内に人口カバー率50%」「無線設備の開放」といった条件も満たせるとしていた。そのため、2席あるうちの1席は“ウィルコムが当確か”という報道がある。
最近ウィルコムは元気がない──が、免許認定(および後の事業開始)で一気に挽回することを期待してもよいだろうか。一方、もし落選したら……と、なんだか崖っぷちな状況も不謹慎ながら想像してしまった。
ウィルコムの直販サイト「ウィルコムストア」で公開されている売れ筋ランキング(2007年9月28日現在)は以下の通り。
- 1位:Advanced/W-ZERO3[es]
- 2位:WX320K
- 3位:9(nine)
- 4位:AX420N
- 5位:WX320T
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ウィルコム | nico. | WX320K | 9(nine) | WX320T | PHS | W-VALUE SELECT | Advanced/W-ZERO3[es]
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