素直な写りが好印象、タッチ+スライドの操作性はいかに──「F-03A」:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(4/4 ページ)
タッチパネルと丸っこいスライドボディが特徴の「F-03A」。では、タッチパネルと顔検出AF付きの5.2Mカメラの相性はどうか。いくつかのシチュエーション別に撮った作例とともにカメラ機能をじっくりチェックしてみよう。
続いて室内で試そう。まずは蛍光灯下で撮影する。
ピントは、タッチパネル操作で手前の赤い車に合わせた。オートだとシャッタースピードは1/15秒、高感度モードにすると1/50秒と高速になる。感度が上がる分、少しノイズが出るものの、この程度なら問題ない。
次は暗めの白熱灯下で。
白熱灯下の色補正は、やや色がくすんでしまったもののそこそこ優秀なレベルだ。
次は、よくあるブログアップ用の例としていつの日かのランチを真上から。やや暗めな照明のお店だったため、シャッタースピードは1/7秒で、ちょっと手ブレ。こういう場合は高感度モードにして撮るべきでした。反省。
F-03Aの写りの素直さは、いくつかのシーンで撮り比べるとよく分かる。ただ、搭載するCMOSセンサーのダイナミックレンジがそれほど広くないためか、被写体の一部だけが明るいと絵が破綻してしまう傾向があり、暗いシーンに強いと決していえないのは少し残念だ。明るさ補正などの撮影設定メニューをいくつか試しながら、本番前にあらかじめ“クセ”をつかんでおくとよいだろう。
写りは素直、タッチパネルの操作性向上は今後に期待
そのようなわけで、F-03Aのカメラの絵作りは“おぉー”と思うほどハデではなく、不得手なシチュエーションはある。ただ、写りの傾向は素直で、印象はむしろよい。顔検出もきちんと動作してくれたし、暗いところでは高感度モードなどに設定にすればかなりの絵に仕上げてくれる。
あとはタッチパネルの操作性か。もちろんタッチパネル操作に慣れなければ、さっとダイヤルキー操作に切り替えれてもよいわけで、致命的ではない。“F”端末のダイヤルキー操作は、そもそも使いやすく設定しやすいし。とはいえ、せっかくのタッチパネル。指で触れたところにピントが合う機能がすこぶる便利なだけに、「タッチ端末ならこれができてほしいのに……」と思うところがいくつかあった。もっと上を目指せるはずなので、この操作性がもう少しこなれてくれるとうれしいのである。
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