ウィルコム、「WILLCOM CORE」のコンセプトモデル10機種を先行公開:もうひとつの未来
ウィルコムは、XGPやPHS、3G、無線LANを組み合わせた総合通信サービス「WILLCOM CORE」の利用シーンを具現化したコンセプトモデル10機種を、Webサイト上で先行公開した。実物は今後のイベントなどで展示されるという。
ウィルコムはこのほど、WILLCOM COREを利用した端末のコンセプトモデル10機種を同社Webサイト上で先行公開した。
ウィルコムはこれまでにも、クマのぬいぐるみに通話機能を持たせた「くまふぉん」や単三形のeneloop電池1本で5時間の連続通話を目指した「eneloopケータイ」、防犯ブザー型端末やメール専用端末、“固定電話”のようなケータイなど、同社のPHSモジュールである「W-SIM」の特徴を生かしたさまざまなコンセプトモデルやプロタイプモデルを発表してきた。今回の10機種はそれらに続く2009年モデルとのことで、今後開催されるモバイル関係のイベントや見本市で実物が公開されるという。
日本無線が手がけた「JRC design study 01 ネットワークブイ」は、水上でWILLCOM COREのサービスエリアを構築するための“ブイ”。W-SIMにより通信機能を提供するほか、水中と水上を監視するカメラも備えている。また「JRC design study 02 バイクでのブロードバンド・モビリティツール」は、フルフェイスヘルメットに取り付けるスタイルの通信端末。Bluetoothを介したワイヤレス通話が可能なほか、バイザーをヘッドマウントディスプレイにすることで、ネット上の情報やカメラを通して得た後方の視界をライダーに提供できるという。
京セラの「image tube マルチタスクディスプレイ」は、ケースの外側全体がディスプレイになっているというタッチパネル対応の情報端末。ボディの表側と裏側に違う画面を表示でき、コンパクトでありながら複数の情報を同時に提供できる。ボディ全体がタッチパネルになっているなど、これまでにない操作感も楽しめるようだ。
NECの「air tray 決済端末ツール」は、その名の通りいつでもどこでも決済機能を提供できる端末。お皿のようなボディには、バーコードスキャナやFeliCaのリーダー/ライターとクレジットカードのリーダーを備え、W-SIMを使った通信により決済を行う。バッテリーの充電は無接点で行え、端末を積み重ねて収納できる。
そのほか、太陽電池で無線LANルーターを駆動しeneloopの充電も可能な三洋電機の「energy bulb クリーンエナジーサーバー」や、仲間同士の位置情報や感情、なにをしているかなどのステイタスを共有できる通信付きアクセサリー「amaterasu&tsukuyomi トライバルコミュニケーション」、手首につけたバンドでバイタルサインを常時測定できる「VLS(Vital link System)」(ともにセイコーインスツル)、RFIDに対応し決済と買ったものの情報収集をまとめて行える「WA ネットワークエコバッグ」、レンタルサイクルの決済と管理を行える「WA II レンタルバイクシステム」、言葉だけでなく手話の翻訳とテキスト化を通信を介して行う「WA III リアルタイムトランスレーター」(いずれも東芝)が発表されている。
コンセプトモデルはWILLCOM COREの利用を前提としたもので、W-SIMを使って通信機能を提供するものもあるが、ウィルコム広報によると「あくまでコンセプトモデルであり、XGPや現行PHS、3Gなど、どの通信方式を使うかまでは考慮していない」とのことだった。
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