歴代Xperiaからココが変わった――「Xperia Z1」のスペックと外観を比較:「Xperia Z1」の“ここ”が知りたい 第1回
ドコモとKDDIから発売された「Xperia Z1」の気になるポイントを、数回に渡ってレビューしていくコーナーが開始。第1回ではXperia acro HD、Z、Aとの違いを取り上げる。
Xperiaシリーズのフラッグシップ機「Xperia Z1」が、NTTドコモとKDDIから発売された。2014年になるとXperia acro HDの発売から2年が経過し、機種変更を考えているユーザーも多いのではないだろうか。今回から毎週1回程度のペースでXperia Z1の気になるトピックをチェックしていく。
質問:これまでのXperiaとの違いは?
Xperiaシリーズは、Androidスマホの中でも抜群の人気を誇っている。それだけにラインアップも豊富で、今回もドコモから「Xperia Z1 SO-01F」、KDDIから「Xperia Z1 SOL23」が発売されている。また、ドコモからは「Xperia Z1 f SO-02F」という小型版の発売も予定している。従来機種と比べてどれくらい進化したのか。ドコモ版とau版の違いはあるのか。まずは主なスペックと機能を比べてみた。
過去の機種については、特に話題となった、Xperia acro HD、Xperia Z、Xperia Aを取り上げている。
Xperiaシリーズは、日本ではドコモとKDDIが発売している。2012年3月にXperia acro HDが発売されたから、まもなく1年8カ月。利用期間が2年に近付いたこともあり、機種変更を意識している人も多いのではないだろうか。このXperia acro HDはLTEに非対応で、以後の機種と比べるとバッテリー容量も小さい。RAMも1Gバイトで、スマホに慣れてアプリをよく使う、というユーザーにはもう物足りないだろう。
その約1年後の2013年2月に発売された「Xperia Z SO-02E」は、デザインが大きく変わった。背面のガラスが美しく格好良く、同じようなデザインが多いスマホの中で「Xperiaのデザインは違う」と誰もが感じたのではないだろうか。外観はZ1でもほぼ踏襲されている。
そして当時のフラッグシップらしく、5インチのフルHD液晶を搭載し、LTEにも当然対応。バッテリー容量も2330mAhに大幅アップ。クアッドコアCPUに、RAMも2Gバイトとなり、スマホ上級者でも納得のハイスペックモデルだった。
その後、2013年5月にドコモの“ツートップ”として「Xperia A SO-04E」が発売された。Zと違いコンパクトで、背面ガラスも採用していないが、月々サポートの割引額が大きかったことで実質価格が安く、スペック面でもバッテリー容量も含め(Zでは不可の取り外しも可能だ)Xperia Zに匹敵する性能を備えている。実は意外と重かったり、インカメラの画素数が約31万に抑えられていたりするが、強化する部分と削った部分の取捨選択が絶妙という印象だった。
今回取り上げているXperia Z1はXperia Zの後継機種であり、Zのスペックが正統進化した印象だ。プロセッサーはQualcommのSnapdragon 800(クアッドコアCPU)で、カメラはコンデジ級の大きなセンサーを搭載した有効約2070万画素CMOS、LTEは(一部地域に限られるが)下り最大150Mbpsに高速化。以上のスペックはSO-01FとSOL23で共通だが、SOL23は、話題の“プラチナLTE”(800MHz帯)に対応しているのが大きなメリットだろう(SO-01Fも800MHz帯はサポートするが、auの800MHz帯ほどは広くないとみられる)。3000mAhのバッテリー容量は、acro HDと比べれると倍近くアップしており、ZやAと比べても700mAhほど増量された。
一方、12月下旬に発売が予定されているドコモのXperia Z1 fは、デザインはZやZ1と同じく背面ガラスで、スペックも同じ部分が多い。ただし画面サイズは4.3インチで、Xperia Aよりもさらに小さく、バッテリー容量はAと同じ2300mAh。Xperia ZとAの比較のときは本体サイズだけが大きな違いという印象だったが、Z1よりもバッテリー容量が小さいことは気になった。
少なくともスペックの数字を見た限りでは、Xperia Z1は全シリーズのなかで最もスペックが高い。スタミナも期待できそう。弱点を挙げるとすれば「大きい」「重い」の2点だろう。
左からXperia acro HD、Xperia A、Xperia Z、Xperia Z1(すべてドコモ版)。Xperia Z1はサイズが大きいものの、バッテリー容量を含めたすべてのスペックで歴代最高といえる機種だ
質問:外観はどう変わったのか?
次にスペックだけでなく、外観のデザインを比較していく。Xperia Z1はXperia Zと同じく背面にガラスを採用し、透き通ったデザインが特徴だ。またスクエアな形をしているが、縁の部分には丸みがある。側面にはメタルフレームを採用し、電源キーはアルミ素材で丸く強調されている。ドコモ版とau版を比較してみると、ロゴ以外に違いがなく、カラーバリエーションも同じなので、外観上の差は少ない。
ではXperia acro HD、Z、Aの歴代機種とZ1とはどこが違うのか。まず、Xperia acro HDと比べるとひと目で違いが分かるが、ZとAと比べると、デザインの共通点が多い。特にZとZ1はパッと見ると同じ端末に見えるほどだ。しかしスペック表からも分かるように、Xperia Z1はZよりも厚く、少し大きい。並べると頭が少し出ている。
Xperia Zにはなかったが、Xperia acro HDやAにはあった側面のカメラキーがXperia Z1にも搭載された。また、Z1ではイヤフォンジャックがむき出しでも浸水しない、防水タイプとなった。ただしXperia Aにはあるテレビ用のアンテナはなく、Zと同じく同梱品のアンテナアダプターをイヤフォンジャックに取り付ける必要がある。
Z、A、Z1と電源キー、ボリュームキーの位置はほぼ同じ。またZ1の底部にはメッシュ状のスピーカーがある。右下の端にあるのはストラップホールだ。卓上ホルダが小さいものに変わったため、充電端子の位置は左側面の中央に変更されている。
普段のタッチ操作はXperia Zとほとんど変わらないが、イヤフォンはだいぶ挿しやすくなり、スタミナに不安がなければ音楽プレーヤーとして使う人が増えるのではないだろうか。音楽操作の使い勝手も今後紹介する予定だ。
次回は「価格」「料金プラン」を比較する予定だ。
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