写真で解説する「HTC J butterfly HTL23」(ソフトウェア編):カメラや新UIを試す(1/2 ページ)
8月29日に発売を予定している、KDDIとHTCが共同開発した「HTC J butterfly HTL23」。ソフトウェア編では、新機能満載の「DUO CAMERA」や「HTC SENSE 6」を中心に、改善・変化したところをリポートしよう。
奥行きセンサーを利用した多彩な効果が可能な「DUO CAMERA」
「HTC J butterfly HTL23」で大きく進化した機能の1つがカメラだ。背面には有効約1300万画素CMOSのメインカメラと奥行きセンサーで構成される「DUO CAMERA(デュオカメラ)」を搭載している。DUO CAMERAの特徴は、撮影物の奥行き情報を取得し、後からピントを変更したり、背景に立体的な効果を加えたり、コピー&ペーストで自然な形で写真を貼り付けたりできる。
上に奥行きセンサー、下に1300万画素カメラを搭載。フォトライトは「デュアルカラーLEDフラッシュ」として2つ搭載し、2色を自動調整することで、肌色を美しく撮影できる。従来モデルと同じく、被写体との距離に応じて光量を調整する機能も備えている
海外を中心に「セルフィー(自分撮り)」がブームになりつつあることを受け、有効約500万という高画素なインカメラを搭載。高解像度な写真が撮れるのはもちろん、「メイクアップレベル」を活用して肌をきれいに見せることも可能だ。メインカメラの起動中にインカメラも同時に起動して別枠で撮影者の顔を写せる「デュアルキャプチャ」も新たに用意した。
これは「進化」というよりは「変化」といった方がよさそうだが、カメラ撮影時の操作性が「HTC J One HTL22」から変更されている。HTL22では画面上部に通常撮影とZoeの切り替えアイコン、画面左下にエフェクトの設定アイコンが用意されていた。一方、HTL23では左下のアイコンをタップすると、撮影用のメニューが表れ、Zoeはここから呼び出す。ホワイトバランス、ISO感度、露出などの設定を左端のアイコンからワンタッチで呼び出せるのは改善点といえる。エフェクトの設定も、これらのアイコンに含まれる。HTL23では、撮影の設定内容を保存して後から呼び出すことも可能になった。
4秒間20枚の写真と3秒間のフルHD動画を1シャッターで撮影できる「Zoe」は、HTL22から継承しているが、HTL23では4秒より長時間の撮影も可能になっている。撮影モードをZoeに変更して撮影ボタンをしばらく押しっぱなしにすると、指を離して再度撮影ボタンを押すまで、Zoeでの撮影が継続される。もちろん、スマイルレタッチ、オブジェクト削除、連続写真といった、Zoeならではの編集も引き続き利用できる。
奥行きセンサーを活用したDUO CAMERAだからこそできる編集機能も多数用意している。これらの編集機能は、例えば一番前にいるAさんと後ろのテーブルはどれだけ離れているかなど、写っている被写体や物の位置関係を、奥行きセンサーが認識していることで実現している。
編集機能の1つ「UFocus」では、写真の編集でピントの合うレベルを調整したり、画面をタップするだけでピントの合う位置を変えたりできる。3人の人物が写っている写真では、3人それぞれにピントを合わせることが後からできてしまう。一度の撮影で趣の異なる写真を何枚も記録できるわけだ。
コピー・アンド・ペーストは人物に特化しており、切り取った人物の画像をほかの写真に貼り付けられる。写真の切り取りというと難しそうなイメージがあるが、人物の顔をタップすれば、センサーが測った奥行き情報をもとに、自動で人物全体を選択してくれる。選択する範囲を「削る」「追加する」といった微調整も可能だ。写真を貼り付ける際に、ほかの写真に写っている人をタップすると、その人の後ろに配置できるのも面白い。
このほか、タップした場所の背景に効果を与える「背景効果」、4シーズンの効果を加える「シーズン」、画面の傾きに合わせて画像を立体表示する「3次元効果」、前後の人物の間にもシールを貼り付けられる「シール」、顔を認識して肌を滑らかにしたり目を大きくしたりできる「レタッチ」も用意されている。
「ギャラリー」アプリの使い勝手も向上した。HTL22では「アルバム」(カメラ撮影やスクリーンショットなどのカテゴリー)と、「イベント」(日にちごとに撮影したもの)の切り替えに数ステップを要していたが、HTL23では左右にフリックするだけで切り替わる。なお、HTL23では「イベント」は「タイムライン」という名称になっている。ギャラリーアプリからアルバムの作成も可能になった。BGM付きでスライドショーを作成できる「ビデオハイライト」は引き続き利用できる。
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