高速/低速を手軽に切り替え、安定した通信品質が魅力――「IIJmio」(2015年2月):格安SIM徹底レビュー(2/3 ページ)
各社がし烈な競争を繰り広げる格安SIMサービス。料金、基本機能から実行速度、サポート体制まで、あらゆる要素を徹底レビューしていく。今回取り上げるのは、MVNOの老舗ともいえるIIJのSIMカードだ。
基本機能:高速/低速通信を自由に切り替え、通信量の繰り越しも可能
IIJmioは、高速通信と低速通信をユーザーが任意で切り替えられる「クーポン」という仕組みを導入している。クーポンをオンにしているときは下り最大150Mbps/上り最大50Mbps、クーポンをオフにしているときは下り/上り200kbpsで通信ができる。クーポンをオンにしているときは3日間の通信量制限はないが、クーポンがオフの200kbpsでの通信時には、3日で366Mバイトを超えると速度が制限される場合がある。
クーポンのオン/オフは、IIJのWebサイトか、スマートフォン用の「みおぽん」アプリから切り替えられる。ユーザーが高速通信と低速通信を任意で切り替えられるので、プランごとに定められた毎月の通信容量(クーポン)を、効率よく使える。なお、クーポンのオンとオフは1分ごとにしか変更できない。
また、200kbpsの通信時に速度制限を一時的に解除する「バースト転送」が行える。IIJmioは、1回の通信につき200kbps(25Kバイト)×3秒間、つまり75Kバイト分の通信にはバースト転送を許可しており、200kbpsの制限がかからない。そのほか、高速通信用データ量の翌月繰り越し、200円/100Mバイトの追加クーポン、1500円/500Mバイト(非課税)、3000円/2Gバイト(非課税)のクーポンカードをそれぞれ利用できる。
基本機能
評価:9/10
翌月繰り越し:2
高速/低速通信切り替え:2
データ容量追加:2
オリジナルアプリ:1
バースト転送:1
Wi-Fiスポットの提供:0
留守番電話:1
端末ラインアップと対応機種:公式ラインアップは「LG G2 mini」のみ
最近は、格安SIMと端末をセットで販売しているMVNOも多い。対応スマホを持っていない人にとっては、セット販売してくれる方がありがたいだろう。IIJmioとして公式で提供する端末はLGエレクトロニクス製スマートフォン「LG G2 mini」のみ。ただし、端末のみの購入はAmazon.co.jpおよびビックカメラの店頭で行う。端末とSIMのセット販売はIIJの100%子会社であるハイホーで提供している。価格はオープンで、3万円台半ばで一括購入する形となっている。IIJのSIMに対応する機種は、iPhone 3GS以降のiPhoneやiPadシリーズ、「Xperia」「GALAXY」「AQUOS PHONE」など、主要なドコモ端末や日本で発売されているSIMロックフリー端末、モバイルWi-Fiルーター合わせて約200機種ほど。動作確認済み端末は、IIJのWebサイトで紹介されている。
端末ラインアップ
評価:5/10
動作確認済み端末の掲載:1
Androidに対応:1
iOSに対応:1
SIMカードとのセット販売:1
端末ラインアップ3機種以上:0
タブレットを販売:0
モバイルWi-Fiルーターを販売:0
独自端末を販売:0
LTE端末を販売:1
割賦販売:0
販売場所:ビックカメラでは専用カウンターを常設、MNPの即日対応も
IIJmioのSIMカードは、Webサイトと実店舗の両方で購入可能だ。
Webサイト
公式Webサイトのほか、「IIJmioウェルカムパック」は、イオンショップ、Amazon.co.jp、ヤマダ電機、Joshin、ヨドバシカメラのWebサイトで購入できる。Amazonとヨドバシカメラでは、「IIJmio音声通話パック」も購入可能。そのほか、ノジマのWebサイトでも取り扱っている。
実店舗
取り扱い店舗は、全国のイオン、ビックカメラグループ(ビックカメラ、ソフマップ、コジマ)、ノジマの各店舗。「IIJmioウェルカムパック」はヤマダ電機とヨドバシカメラで、「IIJmio音声通話パック」はヨドバシカメラで購入できる。
ビックカメラでは「BIC SIM」というブランドでIIJmioのSIMカードを販売している。池袋本店やビックロなど全国12店舗ではBIC SIMの新規契約やMNP転入手続きなどが即日でできる「BIC SIMカウンター」を常設。有料で初期設定や使い方の説明、端末の液晶保護フィルム貼りなどの各種サービスを利用できる。
販売場所
評価:10/10
オンラインでの対応:2
実店舗での対応:2
実店舗5店舗以上:2(BIC SIMカウンターが12店舗)
MNPの即日対応:2
独自店舗:2(BIC SIMをオリジナル店舗とする)
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