トップクラスのスマホには画質面で及ばないけど、ユニークな撮影機能満載で遊べる――「ZenFone 2」:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/2 ページ)
SIMロックフリースマホの中でも人気上位なASUSの「ZenFone 2」。自らを“性能怪獣”と称するこのスマホのカメラ機能は、“美人”がキーワード。さっそくチェックしてみましょうか。
HDRから超解像度まで盛りだくさんの撮影機能
では、普通の作例といこう。まずは黄色い滑り台から。イマドキのスマホカメラとしては四隅の画像の流れが目立つかな。画像の隅っこに注意して作例を見てほしい。
続いてあずまや。ちょっと木々の暗さに影響されて全体が明るく浮いちゃったのが残念。ここはもうちょっとバランスを取ってほしかった。
で、オートでカメラを向けると、右下に「HDR」と表示されることがある。これは「このシーンではHDRで撮った方がいいよ、HDRモードにする?」とカメラが言ってくれているのだ。HDRアイコンをタップすれば、HDRモードが有効になる。
HDRモードをオンにして、改めて撮ったあずまやが下のもの。ちょっと明るくなりすぎましたな。空は白飛びしないで復活しているけれど。
さて、「超解像度モード」もあずまやでチェック。これを使うと、なんと8192×6144ピクセル……つまり5000万画素相当のサイズで撮れるというのだ。すごい。ひとまず撮ってみたのが下の作例。
しょせん、元はどんなに頑張っても1300万画素。等倍で見ると明らかな“無理”を感じる。しかも、画素数を増やした分、ファイルサイズも格段に増えてしまう。ひぃ。使いどころが難しい機能ですな。
続いてガスタンク。曇天下なのでどよんとしちゃったけど勘弁を。
天候を考えればまあまあの写りだが、ディテールをチェックすると、かなりノイズが浮いていて残念な感じ。
ではここで、新宿駅西口をノーマル・HDR・超解像度の3つのモードで撮り比べをした画像を。
それ以外の作例もまとめて。
最後にそれ以外の撮影モードを3つ紹介しておく。まずは「単焦点」。これはいわゆる「背景ぼかし」機能だ。どういう由来で「単焦点」なのか正直よく分からなかった。明るい単焦点レンズを使えば背景がぼけた写真を撮れる、という意味合いなのか。それはそれで強引すぎてナニガナンダカなんだが、まいっか。
次は「スマートリムーブ」。5枚連写し、それぞれの写真を比較して「動いているものがあったら消しちゃおうぜ」という機能だ。具体的に見ると分かりやすい。
で、下に示した作例が、目の前を人が横切るのを見計らって撮ってスマートリムーブしてみたもの。きれいに消えます。当たり前だけど、立ち止まってる人やゆっくり動いてる人、左右じゃなくて前後に動いてる人に対しては効かないので要注意。
ただ、「あれを撮りたいんだけど通行人がどうしても入っちゃう」ような観光名所での撮影には使えそう。タイミングを測れさえすれば、多少人が横切っても大丈夫なのだ。
3つめは「低速度撮影」。要するに「早送り動画」を撮るもの。タイムラプス動画、といった方が早いかも。まず撮影間隔を指定して撮影。1秒ごとにすると、1秒あたり1枚で撮った後で、1秒あたり30コマの“超高速動画”になるっていう寸法。
ほかにも、タイムシフト撮影(Xperiaが持ってるタイムシフト連写と同じようなもの)、パノラマ撮影、デジタルエフェクト撮影機能なども持っている。
動画撮影はフルHD(1920×1080ピクセル)まで対応している。ただし、手ブレ補正をオンにするとHD(1280×720ピクセル)にサイズが落ちてしまうのが残念だ。
トップクラスには及ばないけど、なかなかユニークなカメラ
以上。
天候に恵まれず、すっきりした陽射しの下で作例を撮れなかったのが残念だけど、主な機能は一通り網羅できたかと思う。
で、結論。箇条書きしてみた。
- 美人エフェクトを楽しみたいならアリ。実に多彩に遊べる。でもエフェクトはほどほどに。
- スマートリムーブは面白い。人が多い観光地で使える(まあ、多すぎると消しようがなくてダメなんだが)かもしれない。
- 画質はイマドキのハイエンドスマホに比べるとちょっと落ちるかな。特にシャドウ部のノイズが気になる。
- 動画は残念ながら昨今のハイエンドスマホに比べるとスペック的にワンランク落ちる
というところ。
トップクラスのスマホには画質面で及ばないけど、ユニークな撮影機能満載で遊べる端末なのであった。美人エフェクトで自分を撮りたい or 美人エフェクトで撮りたい人がいるなら、ぜひお勧めしたい。
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