シャープ、ハンズ、パインアメの中の人が語る、「企業Twitterのここがつらいよ」(後編):社内では肩身が狭い?(2/2 ページ)
社内で新しい試みをするときは、周囲の理解を得るのはなかなか難しいもの。人気企業Twitterの中の人たちに、公式アカウントならではの苦労などを聞きました。
“誤爆”や“暴走”を経験
―― 失敗談はありますか。また、そこから学んだことを教えてください。
ハンズ 特定のツイートが爆発的に拡散されたときに、いつまでもその盛り上がりに固執してしまうことがありました。「その盛り上がりに興味がないフォロワーの方が多い」という事実に盲目になったが故に、見えないところで顧客離反を招いてしまったと思います。
どれほど盛り上がったとしても、「反応していないユーザーの方が多い」と心に留め、発信とコミュニケーションのバランスを取らなければなりません。
シャープ (何が起こっても動じず)常に冷静でいることです。
パイン 公式アカウントでつぶやいたつもりが個人アカウントだったことがあります。実は、その逆も……。大した内容ではなかったので特段問題にはなっていませんが、アカウント管理はブラウザやアプリを分けるなど、気をつけるようにしました。
まとめ
人気Twitterの中の人は何でもスマートにそつなくこなすイメージがありますが、アカウントを間違えて誤爆ツイートをしたり、特定のツイートの盛り上がりに固執してしまったりという経験があるとのこと。特に個人アカウントと間違えてツイートしてしまうケースは他の企業でもいくつか見かけるので、注意したいところです。
フォロワー増に特効薬なし
―― なかなかフォロワーが増えずに悩んでいる企業アカウント担当者に一言お願いします。
シャープ 今のフォロワー様が喜ぶこと、役に立つことを積み重ねるのが一番です。ただし、単にフォロワー増を追求することは結果的に従来の広告活動を目指すことになるので、本来ソーシャルアカウントが持つ意義と矛盾するのではないかと思います。
ハンズ ゆるいツイートをするとフォロワーが増えるのは事実ですが、手段と目的を間違えてはいけません。Twitterで「何がしたいのか」よりも、「何が求められているか」を考える方が先で、ハンズの場合、それは接客でした。
また、会社の代表としてツイートしている以上、自分の行動がブランド価値を左右しうることを忘れると、必ず失敗します。(会社にとって重要な意味をもつ)フォロワーを増やす方法は「愚直で真摯(しんし)なコミュニケーションの積み重ね」以外ありえません。
パイン チャンスを見逃さず、はやりにはどんどん乗っかって、みんなで盛り上げていきましょう!
まとめ
企業Twitterを運用する上でフォロワー増加は重要な指標となりますが、それだけを目指していてはダメ。やはり、フォロワー増に特効薬はなく、愚直にコミュニケーションを積み重ねていくのが一番の近道のようです。Twitterはリアルタイム性の高いソーシャルメディアだけに、流行に乗り遅れないミーハー精神も時には重要だといえます。
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