ドコモ、家族で5GBの新プラン発表 データシェアで1人5000円以下に
毎月1GB以下のユーザーは、その6割が家族とグループ契約。小容量プランの追加で、シェアパック拡大を狙う。4月からはdポイントによる追加チャージも。
NTTドコモは1月29日、家族間でスマートフォンや携帯電話のデータ容量を分け合えるシェアパックに、月間5GBまでの小容量プラン「シェアパック5」を追加した。3月から提供する。
月額料金は6500円(税別、以下同)。また長期契約者であれば「ずっとドコモ割」が適用され、10年以上なら月額5900円(600円引き)、15年以上なら5700円(800円引き)になる。契約には「カケホーダイ」「カケホーダイライト」などの基本料金とISP料金、そして副回線ごとに500円のオプション料金が必要になる。
これまでのシェアパックは、月額9500円で月10GBのプランが最小だった。小容量の料金を用意することで、あまりデータ通信を行わない家族の利用に対応する。ドコモでは家族3人のモデルケースで月額1万3500円(1人あたり4500円)、また長期割引き有りなら1万2700円(同4320円)と、「1人5000円以下で利用できる」としている。
また「カケホーダイライト」とセットできるシェアパックに、今回発表したシェアパック5およびシェアパック10を新たに追加した。カケホーダイライトは月額1700円で5分以内の国内通話がかけ放題になる基本料金。従来は月15GBの「シェアパック15」より上位の分け合いプランしか組み合わせられなかったため、小容量で価格を抑えた使い方に応える。
このほか、毎月のデータ通信量を使い切った場合に、dポイントで追加チャージできるサービスも開始する。1000円で1GBずつ追加できる「スピードモード」および「1GB追加オプション」の支払い方法にdポイントを加えるもので、1080ポイント(1GB分)ごとに充当できる。利用できるのは4月の利用分(5月請求分)から。
ドコモの加藤薫社長は新料金について、「タスクフォースの議論を経て、2015年12月に総務大臣から料金値下げの要請を受けた。これを踏まえて検討したもの」と説明。2014年に開始した新料金制度「カケホーダイ&パケあえる」をベースに、「(データ容量を)主に家族でシェアして、効率的に無駄なく使えるのが特徴」(加藤社長)だ。
加藤社長は「データ利用が毎月1GB以下のユーザーは、その6割が家族とシェアを組んでいる。5GBのプラン追加で、シェアパックの利用者を増やしたい」と狙いを語った。またカケホーダイライトの適用範囲を拡大したことで、料金の自由度を高めたと付け加えた。
単独契約で月1GB以下の新料金については、「検討したし、これからも検討していく。だが、まずは家族で分け合いながら、便利に長く安心して使って欲しいという新料金プランの基本に立ち返り、(小容量シェアパックの)拡充を決めた」と今後の登場に含みを持たせた。
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