思いのほか簡単に扱える――Motorolaの合体カメラ「Hasselblad True Zoom」で遊ぶ:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/4 ページ)
Motorolaから、合体するカメラモジュールが登場した。その名も「Hasselblad True Zoom」。同社のスマホ「Moto Z」「Moto Z Play」と組み合わせて使ってみた。
Hasselblad True Zoomで10倍ズームを楽しもう
比較はこれくらいにして、やはり知りたいのはHasselblad True Zoomの使い勝手と性能と思うわけで、そっちの話をしよう。
カチャッと装着したところから。装着するとカメラモジュールの電源スイッチで自動的にカメラアプリが起動する。
が、普通にディスプレイ上からカメラアプリを起動しても同じ。サードパーティーのカメラアプリを起動しても問題なく、カメラモジュールのカメラが使われる。
カメラモジュール上の電源キーはやや小さくて押しづらいので、画面からカメラアプリを呼び出す方が便利そうだ。
カメラの起動はスマホ内蔵カメラよりもちょっと時間がかかる。理由は簡単。ズームレンズだから。ズームレンズでしかも沈胴式なので、カメラを起動したらまずレンズをうにーっと繰り出し、位置を初期化する必要があるのだ。その分どうしても起動がちょっと遅くなるのである。
いったん起動しちゃえば、あとは内蔵カメラと同じ。ただシャッターは、カメラモジュールのキーからしか操作できない。画面のシャッターボタンも残しておいてくれればよかったのにと思うけど。
いったん起動すればズームレバーとシャッターボタンで撮影すべし。10倍ズームもあれば、同じ人でもこれだけ違う写真を撮れるのだ。
人を撮るときは中望遠から望遠くらいまでが一番いい。背景もすっきりするし、姿形がきれいに出る。こればかりはスマホでは無理な画角であり、Hasselblad True Zoomの面目躍如だ。
続いて猫写真。あまり近寄れない猫も、光学ズームがあれば完璧。
料理も広角より2倍ズームくらいで撮った方が、形がきれいに出るわけである。
街のちょっとした風景も望遠で切り取ると面白い。
さすがにカメラ専用機に比べるとグリップのしづらさやズーミングスピードの遅さ、反応の鈍さはあるが、リアルな10倍ズームを楽しめるし、不要なときは外しておけるのは実に便利だ。
室内でも写りはけっこういい。
全体として、同等クラスのコンデジと遜色ない写りだ。今までの作例は全てオートで撮影しているが、画面上の「H」ボタンをタップすると撮影メニューが現れ、シーンモードも使える。
このシーンをよく見ると、1つだけ妙なのが混じっている。右下にある「横向き」である。これはたぶん翻訳のミス。
英語では横位置撮影を「ランドスケープモード」というのだが、ランドスケープは風景のことで、風景写真は横位置で撮るからそう呼んでいるのだ(ちなみに、縦位置は「ポートレートモード」。
ここは素直に「風景」と訳せばいいところを、写真用語ってことで「横向き」としちゃったのだろう。細かいことだけど、面白いのでツッコんでみた。
こちらは夜景モードで撮ってみた。
でもまあ、普段はオートのままで問題ないかと思う。さらに細かく設定して撮りたいときはプロフェッショナルモードを使う。
この設定でわざと色をずらし、シャッタースピードを落として撮ったのがこちら。
撮影が終了したら、カメラアプリを終了するか、カメラモジュールの電源ボタンを押せばよい。その後、レンズが引っ込む。レンズが飛び出たままスマホ本体と分離しちゃうと、レンズが飛び出たままになるので注意。
外したカメラモジュールは付属の専用ケースに入れておくとよい。このケース、Moto Zなら装着したまましまえるが、その分出し入れがキツくなるのが難点だ。
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