デュアルカメラモデルなら必携! カメラアプリ「Focos」でボケつくそう:荻窪圭のiPhoneカメラ講座(2/3 ページ)
今、手元にデュアルカメラのiPhoneがあるとする。ならば「Focos」というアプリを入れてみることを強くおすすめするのである。
プロバージョンで「デジタルならではの技」を!
これだけでも十分面白いFocosアプリだが、「プロバージョン」に移行して全ての機能を使えるようにすると、もっといろいろと遊べる。プロバージョンは有料(App Store課金)で、以下の3つのプランから選択できる(いずれも税込)。
- 1カ月120円(自動更新なし)
- 1年720円(自動更新なし)
- 買い切り1200円
「パッチ」を使って等距離のパーツを探る
プロバージョンの機能はいろいろあるけれど、“探究心”の強いあなたにお勧めなのは「パッチ」。これを使うと、元の写真が持つ「深度(奥行き)」を見られるのだ。
このモードにして、ある場所をタップする。すると、その部分と「等距離にある」と判断された場所に色が付くようになっている。
例えば下の例では、顔をタップしたところ、顔と手、カメラの本体部分に色がついた。
F値を小さくした場合、この例であれば顔と手とカメラの本体“以外”の所がボケることになる。
同じ写真で一番手前にある「カメラのレンズ」をタップしてみると、今度はそこ“だけ”が赤くなった。レンズにピントを合わせると顔がボケてしまう、というのも道理ってわけだ。
この画面でスライドバーを左右に動かすと、その写真の奥行きがどう記録されているのかが可視化されて面白い。
このように、ポートレートモードで撮った写真は、各部分の深度情報を持っている。だから、ボケを後からコントロールできるのだ。「近くは少しボカして、遠くは大きくボカす」的な。
パッチを使った深度チェックは、プロバージョンでなくてもできる。話はここから。
プロバージョンにすると、パッチ内の「ブラシ」や「消しゴム」を使えるようになる。これらを使うと、深度データを“編集”できるのだ。
先ほどの写真では、顔とカメラレンズの深度が異なっていた。これを「顔とレンズは同じ深度」ということにしてみよう。
やってみる。
先に、顔にフォーカスを合わせる。その上でパッチの中から「ブラシ」を選ぶ。その後、カメラの辺りを指で“塗って”みよう。
こうすることで、「顔とカメラが同じ深度(距離)にある」と見なされる。そうするとこうなるわけだ。
ご覧の通り、カメラと顔の両方にピントが合って、背景がボケた写真になりました。
逆に「消しゴム」は、深度情報をなくしたい場合に使う。
ちなみにブラシも消しゴムも、設定をミスるとややこしいことになりかねないという意味で難易度が高い。使う際には注意しよう。
まあ、ポートレートモードの写真は細かいデータを持っている、ってことを分かってもらえれば良いかと。
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