ドコモの3G「FOMA」「iモード」きょう終了 「ガラケーには個性があった」「パケ死をして絶望した」──当時の記憶ネットに
NTTドコモは本日2026年3月31日をもって第3世代移動通信方式のFOMAとインターネットサービスのiモードの提供を完全に終了する。両サービスは携帯電話市場をリードし2000年代後半から2010年代初頭に利用契約数のピークを迎えた。通信回線の終了により成人識別たばこ自動販売機システムのtaspoも本日をもって終了する。
NTTドコモは2026年3月31日(本日)をもって第3世代移動通信方式(3G)の「FOMA」と携帯電話向けインターネットサービスの「iモード」の提供を終了する。利用者は本日以降に音声通話やデータ通信を利用できなくなる。4月1日以降も通信サービスの利用を継続する場合は4Gや5Gに対応した料金プランや機種への変更を実施する必要がある。
iモードは1999年2月22日に、電子メールや機能縮小版のHTMLを利用したWeb閲覧などを提供する世界初のモバイルインターネットサービスとして開始した。携帯電話から銀行振り込みや電子メールを利用できる仕組みとして普及した。
FOMAは2001年10月1日に本格的なサービスを開始し、世界標準の無線規格を採用して高品質な通話や高速データ通信を実現した。
利用者の移行が進み契約数は減少へ転じた
両サービスは急速に利用者を拡大し、携帯電話市場をリードした。iモードは開始から1年間で560万台を突破し、2009年度には4899万契約に達してピークを迎えた。FOMAも2011年度に5790万契約まで増加して過去最高を記録し、多くの利用者に普及した。
しかし2008年に「iPhone」が発売されて以降、スマートフォンへの移行が進み契約数は減少へ転じた。通信速度がより速い4Gの普及や高速大容量通信、超低遅延、多数同時接続といった特徴を持つ5Gの登場によって、旧世代の通信規格は次第に役割を終えつつあった。
「iモードメール」「iMenu」「iチャネル」も終了
3G終了に伴い「iモードメール」や各サービスを案内する「iMenu」、ニュースなどを配信する「iチャネル」も2026年3月31日をもって終了する。4月1日以降も同じメールアドレスを使用したい利用者は、31日までにLTEや5Gに対応した機種で「spモード」を契約する必要がある。
その他の関連サービスにも影響が及ぶ。利用者がdアカウントを保有しない場合、保有する全てのdポイントが失効する。また「dカード」の利用携帯電話番号にFOMA回線を登録している場合は一部サービスが利用できなくなり、重要なお知らせの受信も停止する。
複数回線をまとめる一括請求サービスにおいて、代表回線がFOMAの場合は4月1日以降にグループが廃止される。「ドコモ光」とペア設定をしている利用者はペアの解除手続きが実施される。位置情報を探す「イマドコサーチ」も自動的に解約され利用できなくなる。
成人識別たばこ自動販売機システム「taspo」も終了
3G終了による影響はNTTドコモのサービスにとどまらない。全国たばこ販売協同組合連合会などが運営する成人識別たばこ自動販売機システム「taspo」も3月31日をもって終了する。同システムは自動販売機に内蔵する通信回線としてFOMAを利用していたためだ。
taspoは20歳未満の喫煙防止対策として2008年に導入を開始した。利用者が専用のICカードを読み取り部にタッチすることで成人識別を行う仕組みだった。通信回線のサービス終了に伴い、成人識別の厳格性担保を前提とした現行システムの継続が困難であると判断した。
taspoはドコモの3Gネットワークを活用した仕組みだ。2006年の発表では、NTTデータが統括し、ドコモが自販機通信網を、日立がシステム構築を担当するなど、国内主要企業が連携してシステムを構築・運営していた(出典:「たばこ自販機成人識別施策」への取り組みについて)
taspoは専用ICカードで成人識別を行う仕組みだが、通信回線のサービス終了に伴い、厳格な識別を維持した現行システムの継続は困難になった(出典:「成人識別たばこ自動販売機システム(taspo)」の今後の運営について)
4月1日以降は専用カードを使用したたばこの購入ができなくなる。自動販売機で販売を継続する販売店は運転免許証やマイナンバーカードを用いる別の成人識別装置を取り付ける必要がある。利用者は手元の専用カードをハサミ等で裁断したうえで破棄するよう案内されている。
「パケ死をして絶望した」「ガラケーには個性があった」──ネット上にさまざまな声
かつて市場をリードし日本国民の生活を支えてきた両サービス。その終了を目前に控えた現在、ネット上には利用者のさまざまな声があふれている。「いよいよ日本における3Gの歴史が幕を閉じる」「時代の節目を感じる」といった歴史的な転換を実感する声や、「接続したまま眠って高額な通信料が発生するパケ死をして絶望した」「学生時代に楽しませてもらい感謝している」「ガラケーには個性があった」「何を選ぶかで自分の個性が決まった時代であった」など懐かしい思い出を振り返る声もある。
1999年2月開始のiモードは27年、2001年10月開始のFOMAは25年の歴史に幕を下ろす。2026年3月31日、ドコモ3G終了は通信の歴史に残る大きな出来事となる。
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