ボーダフォン、メールも使えるマシン向け通信モジュール発売
ボーダフォンも通信モジュールに参入。第1弾は、2GのPDC回線交換を使った。製造元はJRC。ベアラだけでなく、スカイメール/ロングメールといったアプリケーションや、音声通話も利用できるのが特徴。
ボーダフォンは1月26日、携帯電話の通信機能をモジュール化した「VRM301R」を開発、2月中旬以降発売すると発表した。産業用機器や業務用機器に組み込むことで、データ通信だけでなくスカイメール/ロングメール、音声通話が利用できる。回線方式はPDCの回線交換。
通信モジュールは、遠隔制御や状態監視などの目的で特定産業用に利用されているほか、近年は通信カーナビにも組み込まれるなど市場の拡大が期待されている。ドコモは早くからパケット通信可能なモジュールを投入しているほか、KDDIもCDMA2000 1x対応のモジュールを開発、通信カーナビに採用実績がある。ボーダフォンがマシン向けの通信モジュールを発売するのは初めて。
ボーダフォンのマシンモジュールの特徴は、メールなどのアプリケーションが利用できること。「通信モジュールは普通は土管(ベアラ)だけ提供するが、アプリケーションが利用できることで、サーバを介しない、Peer to Peerでの利用も可能」(ボーダフォン)
モジュールの製造元はJRC。サイズは57.9×37×9.8ミリ、40グラム。通信速度は最大で9600bps。
通信契約は50回線単位で、基本使用料は月額3万5000円(50回線分)。スカイメールが1回3円、ロングメール8円、メール受信は192文字まで無料と、音声端末と同程度の料金体系となっている。データ通信は30秒5円、音声通信は1分240円。
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