Sony Ericsson、韓国に進出――「XPERIA X1」がSKTから発売:韓国携帯事情
韓SKTが、Windows Mobile搭載のSony Ericsson製スマートフォンの「XPERIA X1」を発売する。これに合わせてSony Ericssonは韓国に現地法人を設立。端末ラインアップを拡充して、韓国での長期的な成長を目指す。
英Sony Ericsson Mobile Communicationsが、韓国への本格進出を宣言した。
同社は3月10日にソウル市内で製品発表会を行い、3月中に韓国市場でWindows Mobileを搭載したスマートフォン「XPERIA X1」を、SK Telecom(以下、SKT)に供給すると発表した。
韓国で販売されるXPERIA X1のデザインは、他国で販売されているものと同じ。しかし、Sony Ericssonは韓国展開にあたりSKTと戦略的なパートナーシップを結んでおり、端末に韓国専用の機能をいくつか搭載している。
その1つが“パネル”と呼ばれる独自のユーザーインタフェースだ。SKTのスマートフォン専用サービス「My Smart」に連動する「My Smart Panel」、人気ポータルサイト「Daum(ダウム)」に接続する「Daum Panel」、パソコンを遠隔操作できる「My PC Panel」、スマートフォンの操作をより快適にするSPB Panelの韓国語版といった4つのパネルが提供される。
このほかSKTのナビゲーションサービス「Tマップ」や地下鉄路線図にも対応し、「マルチメディア機能を楽しんでもらえるよう」(ソニー・エリクソン)にと映画「スパイダーマン3」の全編動画までプリセットされている。また製品には、充電器に加えて追加バッテリーや4GバイトのmicroSDまで付属する。
今後はXPERIA X1の韓国版サイトもオープンする予定だ。ここではXPERIA X1の上手な使い方や、パネルの無料ダウンロードといったユーザー向けのコンテンツを提供する。アフターサービスは、SKネットワークスおよびソニーコリアの販売網を利用し、全国60カ所以上で修理などを受け付ける体制を敷いた。
Sony Ericssonは2009年1月に、韓国法人のSony Ericsson Mobile Communications Koreaを設立した。韓国参入への準備は以前から進められており、法人設立や発売に至るまで1年近い準備期間をかけた。その中で同社は、ハイスペックを好み新技術を柔軟に受け入れるという韓国市場の特徴を把握。エンターテインメント向けとビジネス向けの両機能を併せ持つ、プレミアム端末のXPERIA X1投入を決断したという。
韓国市場でも“Sony Ericsson”の知名度は高いが、どんな端末がラインアップしているかへの認識はまだまだ低く、ブランドイメージもいまひとつ確立されていないのが現状だ。同社にとっては初の韓国進出だけに、今後はいかに製品を広めブランドを確立していくかが最重要課題といえるだろう。
同社は「韓国内での製品ポートフォリオを増やしていく計画を持っている」と述べており、韓国市場での長期的な展望を明らかにしている。Sony EricssonブランドとXPERIA X1がどこまで韓国市場で受け入れられるのか、今後大いに注目したいところだ。
本体サイズ | 110×53×16.7mm |
---|---|
重さ | 158グラム |
OS | Microsoft Windows Mobile 6.1 |
通信規格 | HSPA(900/1700/1900/2100MHz、HSDPA:7.2Mbps、HSUPA:2Mbps)、EDGE(850/900/1800/1900MHz) |
カメラ | オートフォーカス付き3.2メガピクセルカメラ |
ディスプレイ | タッチパネル対応3インチワイドVGA液晶 |
内蔵メモリ | RAM:256Mバイト/ROM:256Mバイト、FlashROM 256Mバイト |
外部メモリ | microSDカードスロット |
ボディカラー | ソリッドブラック、スティールシルバー |
佐々木朋美
プログラマーを経た後、雑誌、ネットなどでITを中心に執筆するライターに転身。現在、韓国はソウルにて活動中で、韓国に関する記事も多々。弊誌「韓国携帯事情」だけでなく、IT以外にも経済や女性誌関連記事も執筆するほか翻訳も行っている。
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