ケータイのみに“閉じない”動画配信を――LISMO Video発の連続ドラマ「革命ステーション 5+25」
LISMO Videoのオリジナル連続ドラマ「革命ステーション 5+25」は、ケータイでの視聴に加え、PCやテレビでも配信するクロスメディア展開が特徴。制作発表会には企画・制作を担当した堤幸彦氏も姿を見せ、ケータイ向け動画に対する思いを語った。
KDDIは6月22日、映像配信サービス「LISMO Video」でオリジナルの連続ドラマ「革命ステーション 5+25」を配信すると発表した。同日から番宣番組やインタビューを順次公開し、7月6日から本編を提供する。
今回の配信にあわせてKDDIは、au端末に配信できるファイルサイズの上限をトライアルで従来の1.5Mバイトから10Mバイトに引き上げ、作品を端末から直接ダウンロードできるようにしている。NTTドコモの「BeeTV」やソフトバンクモバイルの「S-1バトル」など携帯電話向けの動画配信が活気づいているなか、KDDIもより高速な通信が可能になるLTEなどの次世代通信規格を見据て大容量動画サービスの展開に標準を合わせてきた格好だ。
ただ、今回の作品は「ケータイ専用のコンテンツとして“閉じる”つもりはなく、PCやテレビでも視聴できることが特徴」(メディアサービス企画部 中島康之部長)だという。作品は「LISMO Video Store」からケータイやPC、au BOXに配信するほか、ひかり one TVサービス「MOVIE SPLASH」や、ケーブルテレビ対応の「MOVIE SPLASH VOD」でも配信するなど、多角的に展開する。1話が約11分の作品で「朝の連続ドラマと同じような感覚で見られるクオリティ」(中島氏)に仕上げ、MOVIE SPLASH VODではHD動画での配信にも対応した。
本編は毎週月〜金曜日にかけて1日1話ずつ公開し、配信開始日から同じ週の日曜日までは無料で視聴できる。翌週からは5話セットで315円の有料配信となるが、有料版は映像を追加した“60分バージョン”として提供する。
堤氏、ケータイ向け動画の監督は「頼まれればいくらでも」
都内では「革命ステーション 5+25」の制作発表会も行われ、企画・原案を担当した堤幸彦氏、監督を務めた木村ひさし氏、さらに出演した坂本祐祈さん、甲斐まり恵さん、細野由華さん、鷲尾春果さん、伊藤由里さんらアナウンサーが作品への思いを語った。
ドラマでは山梨県の地方局を舞台に、5人のアナウンサーと25人のスタッフが理想の番組提供を目指して悪戦苦闘する様子を描く。堤氏は「映画のキャンペーンなどで地方のテレビ局にお邪魔することがある。地方では東京と違う番組もあるが、(東京の番組を)そのまま放送していることも多い。夢みたいな話だが、地域の特徴を持った24時間放送ができたら面白いと思って企画した」と作品の背景を明かした。
今回は企画・原案として作品に関わった堤氏だが、ケータイ向けの映像を監督することに関しては、「頼まれればいくらでもやる」と意欲を見せた。「メディアが細分化して、いろんな場所でいろんな映像を見られるのは素晴らしいこと。ただ、本当に面白いものを作れるかが問われる」(堤氏)。
また、ケータイ向け動画ならではの映像表現について質問されると、堤氏は「ケータイの動画は個人的な付き合いになってくると思うので、例えば“ひたすらお父さんが怒っている”映像といった、普通の番組や映画ではできないものを撮ってみたい」と答えた。
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