iPhone向けiOSが4.0.1にアップデート iPad向けの3.2.1もリリース
Appleが7月16日、iPhone向けのiOS 4とiPad向けのiOS 3.2のアップデートを公開。iPhoneは4.0.1に、iPadは3.2.1にそれぞれバージョンアップされる。
Appleが7月16日、iPhone向けのiOS 4とiPad向けのiOS 3.2のアップデートを公開した。iPhoneやiPadをiTunesのインストールされたPCやMacに接続するとアップデートできる。
iPhone向けのiOSは、バージョンが4.0から4.0.1になる。iPhone 4だけでなく、iPhone 3GSやiPhone 3Gもアップデートの対象だ。主な変更点は、7月2日に発表したとおり、「アンテナバーの数の計算式」の修正。一部プログラムのセキュリティアップデートも同時に行う。アップデートを行うと、アンテナの表示も若干変わる。特に左端から1本目と2本目が若干長くなっているのが分かる。
iPhone 4の発売以降、ユーザーから「本体を握るとアンテナバーの表示が急に4〜5本減る」という現象が多数報告されており、Appleが原因を調査。その結果同社は、「どんな端末でも持ち方によってバーの数は減る」とした上で、アンテナ部分を覆っただけでバーが4〜5本も減るのは異常だと認めた。
Appleは、このアンテナ表示の異常の原因が、表示するバーの数を決める計算式が完全に間違っていたため、としている。このバグのせいで、今までは実際の電波強度よりも多くバーが表示されていて、電波の弱いエリアではアンテナを覆っただけで急にバーが減る現象が起きたとしている。この問題に対処するため、4.0.1では米AT&Tの最新の計算式を採用した。
またiPad向けのiOS 3.2も同時にバージョンアップし、無線LAN(Wi-Fi)での接続性を改善するなど、いくつかの修正が加えられている。対象はWi-Fi版とWi-Fi+3G版の両バージョン。アップデートファイルのサイズは約457Mバイト。主な修正点は以下のとおり。
- Wi-Fi接続を改善
- メールに添付された、1ページのみのPDFファイルのコピー&ペーストができない原因となる可能性のある問題を修正
- ビデオ再生がフリーズする原因となる可能性のある問題を修正
- iPad Dock Connecter−VGAアダプタ使用時のビデオ出力の信頼性を向上
- Safariの検索オプションとしてBingを追加
- セキュリティアップデート
なおAppleは、米国時間の7月16日午前10時(日本時間の7月17日午前2時)から、iPhone 4に関する記者会見を予定しており、それに先だってのアップデートとも考えられるが、会見の詳細は不明。
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