チャットアプリ「FireChat」の活用法:R25スマホ情報局
電話番号やメールアドレスなどの個人情報を登録する必要がなく、匿名で投稿できるコミュニケーションアプリ「FireChat」。ネット接続せずとも、チャットや写真の送信ができるのも特徴だ。
コミュニケーションアプリ「FireChat」が話題になっている。電話番号やメールアドレスなどの個人情報を登録する必要がなく、匿名で投稿できる手軽さにも注目が集まっているが、最大の特徴はインターネットに接続せずとも、チャットや写真の送信ができることだ。
「FireChat」には、不特定多数の世界中の人たちとチャットができる「グローバル」と、10m以内にいる人たちとチャットができる「この近く」という2つのチャットモードがある。「グローバル」はインターネット接続が必要だが、「この近く」モードはBluetoothでチャットが可能に。日常使いで特に活躍しそうなのが「この近く」モードで、自分の近くでアプリを起動している人がいれば、チャットルームに人数が表示され、その全員にメッセージが公開されるという。
これを利用すれば、例えば、野外フェスなど人が多すぎて通信回線が滞りがちなシーンでも、近くの友人とメッセージや写真などを共有できるのだ。さらに、街ですれ違った人、電車で同じ車両に乗り合わせた人…など見知らぬ人同士が、アプリを介して至近距離でコミュニケーションを楽しめるのが面白い。
また、情報処理推進機構・技術本部セキュリティセンター・調査役の加賀谷伸一郎さんは、「災害発生時やアウトドアでの事故など、電波がつながらない際の通信手段としても有効でしょう。もしも災害時に、10m以内にガレキに埋もれている人がいて、その人もアプリを起動していれば助けられるかもしれませんね」という。
しかし、見知らぬ人と気軽にコミュニケーションがとれる便利さは、一歩誤ればトラブルに巻き込まれる危険性も…。
「例えば、ネットがつながらない電車内で友だちと座席が別々になった時に“これからどこ行く?”というようなチャットをしていると、第三者がそれを見ていたり、会話に割って入ってくる可能性もあります。また、見知らぬ人とのコミュニケーションがエスカレートすると、ナンパや、さらにはストーカーなど犯罪につながる行為に巻き込まれるおそれもあります。基本的には安全が担保されていないので、活用法をきちんと見極め、情報モラルを守り、自己防衛をしつつ利用してください」(加賀谷さん)
「FireChat」を使って見知らぬ人とのコミュニケーションを楽しんだり、友人とやり取りをしたりする場合は、第三者に見られてもトラブルに巻き込まれないよう、細心の注意を払って利用するのが肝要のようだ。
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