デザイン/カメラ/通信を再設計――世界最薄LTEスマートフォン「Ascend P7」の全容(2/3 ページ)
Huaweiは、5月7日にパリで新製品発表会を開催し、LTEスマートフォンでは世界最薄となる厚さ6.5ミリの「Ascend P7」を発表した。6月2日から世界各国で販売が開始される。
800万画素のインカメラを採用した理由
Ascend P7の機能面で最も強化されたカメラについては、Huaweiのテクノロジープランニング部門のヘッド、リ・チャンズ氏が3つのポイントを説明した。世界の70%の写真がスマートフォンで撮影されており、スマホではカメラ機能が最も使われ、そして重要な機能になっているという。だがあらゆる瞬間をベストな状態で撮影したいというユーザーの要望に対し、現状のスマートフォンのカメラはフラストレーションのたまるものになっていると説明する。
ユーザーがスマートフォンのカメラに求めている機能のうち、最もよく聞かれるのは以下の3つだという。
- 自分をきれいに写したい
- 暗い所でも自然な仕上がりにしたい
- 思い立った瞬間にすぐ撮影したい
これの要望に応えるべく、Ascend P7は8メガピクセルのインカメラを搭載。そして人物をより美しく撮影できるよう、ビューティモードを備えた。インカメラで撮影時に目線がずれないよう、プレビュー画面内に目線を合わせるためのミニ画面も表示できる。インカメラでもパノラマ写真が撮影できる「Groufies」機能も搭載した。このGroufiesは「Group」と「Selfie」の造語で、インカメラを左右に動かしながら集合写真などを撮ることもできる。
「明るく自然な色合いで撮れる」アウトカメラ
1300万画素のアウトカメラは、ソニーの最新のカメラモジュールを採用。F2.0と明るく28ミリのワイド撮影が可能だ。画像処理の専用プロセッサとして、デジタルカメラODMの最大手でもあるアルテック社のイメージシグナルプロセッサ(ISP)を搭載しており、暗いシーンでもノイズの少ない写真を撮れる。撮影シーンに最適な画像処理ができる「IMAGESmart Engine 2.0」も備える。iPhoneとAscend P7の作例を比較したところ、Ascend P7はより明るく自然な色合いになったという。
突然のシャッターチャンスも逃さないよう、1.2秒でシャッターが切れるという「Ultra-fast Snapshot」も特徴の1つ。ほかに、写真撮影時にスタンプや文字を組み合わせたウォーターマークを入れたり、音声を同時に録音したりもできる。インカメラを使ったマジックミラー機能のほか、マイク部分に吹きかけた息の音を認識して鏡の表面が曇るという、お遊び的な機能も用意した。本物の曇ったガラスの上で指先で絵を描くように、ディスプレイ表面を指先でスワイプして文字や簡単な絵を書くこともできる。
関連記事
- Huawei、厚さ6.5ミリで5インチ液晶のハイエンド機「Ascend P7」発表 LTE対応
高画素カメラがウリだった薄型Android端末「Ascend P6」の後継モデルは、メインカメラ1300万画素、インカメラ800万画素とさらにパワーアップし、LTEにも対応した。 - Huawei、厚さ6.18ミリの世界最薄スマートフォン「Ascend P6」を発表
厚さわずか6.18ミリ、重さ120グラムを実現したHuaweiの最新スマートフォン「Ascend P6」が発表された。クアッドコアCPUや4.7インチHD液晶、そしてHuawei独自の「Emotion UI」や「Magic Touch」などを搭載する。 - CEATEC JAPAN 2013:「Ascend P6」で刷新したHuaweiのスマートフォン戦略――LTE版も開発中
ファーウェイ・ジャパンがCEATECで、厚さ6.18ミリのグローバルモデル「Ascend P6」を日本で初めて披露した。日本での発売は未定ながら、10月1日の発表会であらためて特徴を説明したのは、P6がHuaweiにとって“新しいAscend”に位置づけられるからだという。 - 2013年後半にLTE版も登場予定:スマートフォンを“紙のようなシンプルなフォルム”に――「Ascend P6」投入の狙い
6月18日、Huaweiがロンドンで新製品発表イベントを開催し、世界最薄となる厚さ6.18ミリのスマートフォン「Ascend P6」を発表した。本製品でHuaweiが目指したのはデザインと使いやすさの両立だ。2013年後半にはLTEに対応したバージョンも登場する予定。 - Huawei、4G対応の6.1インチスマホ「Ascend Mate2 4G」を発表
Huaweiが、CESで4G通信に対応した6.1インチスマートフォン「Ascend Mate2 4G」を発表した。下り最大150MbpsのLTE通信をサポートするほか、4050mAhの大容量バッテリーを搭載する。 - Huawei、“世界最軽量”をうたう7インチタブレット「MediaPad X1」発表 日本でも発売へ
LTE対応で通話もできる7インチで239グラムのAndroidタブレット「MediaPad X1」が3月に日本でも発売される。 - ファーウェイ・ジャパン副社長に聞く:Huaweiが生き残るには“革新的な技術”が必要――そのカギを握るのは?
世界のスマートフォンシェア3位のHuaweiは、日本でもじわじわとシェアを伸ばしつつあるが、まだ成功しているとは言い難い。Huaweiの強みとは? そして日本でどのように展開していくのか? ファーウェイ・ジャパンの端末責任者に話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.