ASUSとauが共同開発、「MeMo Pad 8」が持つ軽さの“マジックナンバー”とは?:Atomプロセッサ搭載
ASUSがKDDI向けAndroidタブレット「MeMo Pad 8」の製品説明会を開催。女性を意識したデザインとサイズ、カラーリングを採用し、従来モデルから“3倍速い”Atomプロセッサを搭載して処理性能をアップさせた。
KDDIは8月20日、ASUSTek Computer製の「ASUS MeMo Pad 8 AST21」を8月22日に発売すると発表した。MeMo Pad 8は8型WUXGA(1920×1200ピクセル)表示のIPS液晶を搭載したAndroidタブレットで、AST21はLTEに対応したASUS初の国内キャリア向けモデルだ。
20日に行われた製品説明会では、ASUS Japanでマーケティング部 部長を務めるシンシア・テン氏が「ASUSのAndroidタブレットは幅広い選択肢と高いコストパフォーマンスによって、2013年の国内シェアでナンバー1となることができた。特にMeMo Padシリーズはシェア拡大に貢献したモデルで、新製品は初のキャリア向けモデルという特別な存在」とAST21をアピール。同社製品のユーザーは8割が男性だが、AST21は女性ユーザーを意識したデザインとボディサイズで、女性ユーザーの拡大にも意欲を見せた。
KDDI 商品統括本部プロダクト企画本部 プロダクト企画2部 部長の相澤忠之氏はAST21について、「ASUSとKDDIが共同開発したAndroidタブレットで、開発チームは日本と台湾を何度も行き来した。ターゲットは主に女性で、これはタブレット市場をさらに盛り上げるため。女性が持ちやすいカラーリングとサイズ、軽さにこだわった。特に厚さは7.7ミリとスリムで、重さも301グラムとペットボトルなみ。LTEにも対応しているため、ぜひ外に持ち出して使って欲しい」と話した。
KDDIではAST21の発売に合わせて、新規契約時に本体価格を1万円割り引くキャンペーンも開始し、販促面でも力を入れる。相澤氏はこのほか、auの4G LTEスマートフォンとセットで使うとタブレットのデータ容量を引き上げる「はじまるデータシェアキャンペーン」や月額料金が割引になるスマホセット割、そして人口カバー率99%という800MHz帯のLTEエリアなどについても触れ、「AST21は非常に価値ある端末、お得な料金、広いエリアがそろっている」を自信を見せた。
そしてAST21は、国内向けタブレットでは初めてインテル製の最新プロセッサ「Atom Z3580」(開発コード:Moorefield)を採用したモデルでもある。説明会に出席したインテル執行役員 技術本部 本部長の土岐英秋氏は、「Z3580は、インテルのスマートフォン・タブレット向けでは最も新しい製品。動作周波数は2.33GHz、クアッドコアCPUを搭載している。インテルではPC向けのCPUに比べて、Atomシリーズは開発スピードを速めている。2013年後半に発表したBay Trailは非常に性能が高く、タブレットに最適だが、Moorefieldはさらに処理能力を上げつつ省電力性もアップさせた非常に優秀なプロセッサだ」と説明した。
その性能は従来品(Clover Trail+)と比べて3倍近くあるという。土岐氏はインテルが行ったベンチマーク結果を紹介し、「端末のパフォーマンスやUI/UXの快適さでは2.9倍、Webアプリケーションの処理では2.4倍、そしてグラフィックス性能は2.73倍という速さだった。PCではCPUを変えてもベンチマークの結果は2割か3割しか上がらないが、Moorefieldはワクワクするぐらいの数字」とそのパフォーマンスの高さを強調した。
さらに土岐氏は、「インテルでは数年に、女性が持ち歩くデバイスの最適な重さについて調査をしたことがある。そのマジックナンバーは300グラムということが分かったが、当時は300グラムのタブレットを作るのは難しかった。しかしAST21は重さが301グラムで、まさに女性がかばんに入れて持ち歩けるデバイス。301グラムは300ミリリットル入りのペットボトルとほぼ同じ重さだが、実は容器自体の重さを入れると315グラムになるそうで、ということはAST21のほうが軽い。デザインも優れており、広く使っていただけるのでは」とMeMo Pad 8への期待を寄せた。
関連記事
- KDDI、LTE対応の「ASUS MeMo Pad 8」を8月22日に発売
KDDIは、8型液晶を搭載したAndroidタブレット「ASUS MeMo Pad 8 AST21」を8月22日に発売する。新規で購入すると端末価格を1万円割り引くキャンペーンも開始。 - キャリアタブレット徹底解剖:キャリア版タブレットを買うメリットは? おすすめ端末も厳選して紹介
キャリアで買えるタブレットはどんな端末がおすすめなのだろうか。キャリアでタブレットを買うことの利点と合わせて見ていきたい。 - ASUS、Androidタブレット「MeMO Pad」にAtom搭載の7型/8型モデルを追加
ASUSTeKは、7型/8型ワイド液晶を内蔵したAndroidタブレット端末「ME176」「ME181」の販売を開始する。 - KitKatをAtomで動かす:最新世代Atomを搭載した8型Androidタブ──「ASUS MeMO Pad 8」【写真追加】
8型ディスプレイで解像度1920×1200ピクセル。なのに重さは305グラムのインテルアーキテクチャタブレットがKDDIから登場する。 - CAとWiMAX 2+対応機種が登場:4K撮影に3日持ちの省エネ設計、世界最薄タブレットも――KDDIが2014年夏モデルを 発表【写真追加】
KDDIが2014年夏向け新モデルを発表。スマートフォン8機種、タブレット2機種の計10機種を5月中旬から順次発売する。下り最大150Mbpsのキャリアアグリゲーション(CA)とWiMAX 2+の通信をサポートするのが大きな特徴だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.