「言葉で頭出し」「写真からキャラ生成」――カシオが新生活に便利なスマホアプリ2種をリリース:要素技術をアプリに
カシオは、録音データから聞きたいカ所を文字検索できるiOS向け「キーワード頭出し ボイスレコーダー」と、1枚の写真からキャラクターを生成する「撮ってキャラスタジオ」をリリースした。
カシオ計算機は3月26日、録音した音声から聞きたい部分を文字検索で探せるiOS向けアプリ「キーワード頭出し ボイスレコーダー」と、撮影した顔写真からキャラクター画像を自動作成できるAndroidアプリ「撮ってキャラスタジオ」を公開した。
聞きたい言葉を検索できる「キーワード頭出し ボイスレコーダー」
キーワード頭出し ボイスレコーダーは、iPhoneで利用できるボイスレコーダーアプリで、その名の通り、再生時に聞きたい単語を入力するとその部分を検索してすぐに聞くことができるというもの。例えば講義や会議の録音から、“新しいアプリ”に関する部分を聞きたい場合、検索窓に“あたらしいアプリ”とかな入力して検索ボタンを押すと、発言とマッチする部分の候補が一覧表示される。会議や講義の内容から、必要な部分だけをすばやく探すことが可能になる。
録音時と同時に音声データを分析しておくことで、検索ワードの発音に似た波形を探し出す仕組み。あくまで似た発音を探すもので、検索ワードの入力はひらがなとカタカナのみ。また録音データのテキスト変換などは行わない。そのほかにも無音スキップや倍速再生、ノイズキャンセル、指定秒数スキップ、インデックス部分にメモや画像を関連付けるタグ付けなど、便利な再生機能を用意した。
音声ファイルのインポートも可能で、アプリ以外で録音したデータでもキーワード検索が可能。ただしその場合は最初に音声の分析処理が必要になり、録音時間の半分ほど時間がかかるという。通常価格は500円だが、4月30日までは特別価格の300円で販売する。
対象機種はiOS 7.1以降を搭載したiPhone 6 Plus/iPhone 6/iPhone 5s/iPhone 5c/iPhone 5/iPhone 4S/iPod touch(第5世代)。
自分の似顔絵を作成する「撮ってキャラスタジオ」
撮ってキャラスタジオは、撮影した顔写真を似顔絵イラストに変換し、さまざまなポーズやセリフと合わせて合計21パターンの画像(PNG形式)を作成するアプリ。完成した画像は、SNSやアドレス帳のプロフィール画像に設定したり、LINEやFacebookのメッセージでスタンプ代わりに使用できる。
アプリは顔写真から輪郭や目、鼻などのパーツを抽出し、大きさや位置のバランスを認識して顔の雰囲気をとらえたキャラクター画像を生成。喜ぶ・怒るなどのさまざま表情も同時に作成でき、髪型やメガネを好みのものに変えたり、セリフの変更や削除も行える。選べる髪型は全15種類、メガネは全12種類、セリフは全40種類。さらに2013年10月に発売したスタンプ作成機「ポムリエ」と連携させ、作成したキャラクター画像をポムリエでリアルなスタンプにすることも。
アプリのダウンロードは無料で、作成した画像のうち3パターンのみが無料で保存できる。全21種類を利用するにはAndroid版で108円(税込)、4月公開予定のiOS版では100円(不課税)のアプリ内課金が必要。なお3月26日から4月30日の期間限定で、無料保存できる画像を6パターンに拡大する。
対応機種はAndroid 4.0以降を搭載したスマートフォンか、iOS 7.0以降のiPhone 6 Plus/iPhone 6/iPhone 5s/iPhone 5c/iPhone 5。なお現時点でAndroid 5.xには対応していない。
ハード開発で培った要所技術をアプリ化
今回カシオが発表した2つのアプリは、もともと同社が手がけているハードウェア向け技術から生まれたもの。キーワード頭出し ボイスレコーダーは電子辞書に搭載される英単語の発音チェック機能が元になっており、波形に現れる発音の特徴を手がかりに、端末内のみで高度な音声検索を実現した。
また撮ってキャラスタジオには、デジタルカメラの顔認識機能に使われる顔パーツの検出技術が使われている。似顔絵を作るには顔認識よりも多くの特徴点が必要になるとのことで、デジカメを上回る300ポイント以上の特徴点を抽出しているという。1枚の画像からさまざまな表情のイラストを生成するため、中間処理によるマッチング技術も盛り込み、正面の写真から斜め向きのイラストを作ることも可能になった。
カシオは1月30日に、短い鼻歌からオリジナル曲を作成できるiOS向けアプリ「Chordana Composer」(500円)もリリースしている。こちらもカシオが持つ要素技術を活用したもので、そのユニークさが好評となり、有料のミュージックアプリランキングで1位、有料アプリランキング全体でも2位を獲得している。
同社は今後も、ハード開発で培った多彩な要素技術をソフト(アプリ)でも生かし、アプリビジネスをミュージック分野にも拡大していく計画。またスマホ市場でプルーフされた機能を今後開発するハードウェアに還元することで、ハードウェアの差別化を図り、新ビジネスを確立したいとしている。
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