「iOS 9」にしたiPhone 6 Plusで、各社の格安SIMを使ってみた
iOS 9が正式にリリースされ、格安SIM各社も対応状況を発表。アップデートした6 Plusに各社のSIMを装着して、使えるのか試してみた。
9月17日未明にAppleが「iOS 9」の配信を開始したことを受け、格安SIMを提供しているMVNO各社がその対応状況を明らかにしている。
一部は事前にiOS 9向けのAPN構成プロファイルを用意し、ファイルの更新が必要なことを告知。また正式なサポートがまだで、iOS 9にアップデートしないよう呼びかけているところもある。手元のiPhone 6 Plus(ドコモ版)が無事iOS 9にアップデートできたことから、いくつかの格安SIMを使って通信ができるのか実際にチェックしてみた。
まずはOSをアップデート
Wi-Fi環境でiPhone 6 Plusの設定画面を見つつアップデート開始を待っていると、予告通り17日2時過ぎにソフトウェアアップデートがある旨が表示された。容量は1.2Gバイトだが、これは端末によって微妙に差があるようだ。従来のOSアップデートよりも容量が少ないのもありがたい。
早速「ダウンロードをインストール」をタップするも、エラーとなって先に進まない。何回かに1回はダウンロードが始まるが、やはりエラーで中断してしまった。あきらめて朝方にトライしたところ、今度はあっさりとダウンロードを開始。その後の更新作業もスムーズに進み、全体を通して30分程度で作業が終わった。
iOS 9の第一印象は、「これどこが変わったの?」というもの。ぱっと見はiOS 8とあまり変わらず、もちろんアプリアイコンの強くタップしても何も起こらない。ただ「メモ」や「マップ」などの機能が追加され、Spotlightで検索できる項目や設定メニューの項目も増えている。そのほかでは、アプリ切り替え時のユーザーインタフェースが、右方向にカードをスライドしていくようなデザインになった。よく行う操作だけに、違いが目立つ部分だ。
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各社のSIMを抜き差し
iOS 9にしたiPhone 6 Plusで試したSIMは下記の8枚。17日16時時点でデータ通信ができたのか? をまとめた。なお使ったSIMは“音声通話付き”と“データ通信専用”とが混ざっているため、通話については省略した。
- IIJmio データ通信◎、テザリング◎
- NifMo データ通信◎、テザリング◎
- BIGLOBE データ通信◎、テザリング◎
- ワイヤレスゲート データ通信◎、テザリング◎
- U-Mobile データ通信◎、テザリング◎
- 楽天モバイル データ通信◎、テザリング◎
- FREETEL ×(APN構成プロファイルを準備中)
- mineo(Aプラン) ×(端末が対応せず)
通信が可能だった6社は、iOS 9に対応した最新のAPN構成プロファイルを使っている。古いままでは使えないので、あらかじめ削除が必要だ。ただ削除するとその格安SIMでLTEや3Gは使えなくなるため、プロファイルの再ダウンロードには別途Wi-Fi環境が必要になる。
FREETELはiOS 8までは対応していたが、iOS 9対応は現在準備中とのこと。おそらく数日以内に対応プロファイルの提供が始まるはずだ。
mineoはau回線を使う「Aプラン」のSIMで、そもそもドコモ版iPhone 6 Plusは非対応。装着しても、再アクティベーションが必要な状態になり、SIMが無効と表示される。ドコモ版のiPhoneでmineoのSIMを使うなら、9月から提供が始まった「Dプラン」の契約が必要だ。
速度を簡単にチェック
さてSIMごとの使える/使えないだけではサポート情報と同じになってしまうので、iOS 9とは直接関係ないが簡単に速度調査を行ってみた。時間は17日14時から16時の間で、数値は連続5回測定した平均値だ。
- ドコモ(参考) 平均:下り26.81Mbps/上り8.42Mbps
- IIJmio 平均:下り13.18Mbps/上り8.37Mbps
- NifMo 平均:下り14.10Mbps/上り6.12Mbps
- BIGLOBE 平均:下り22.34Mbps/上り5.44Mbps
- ワイヤレスゲート 平均:下り3.32Mbps/上り1.57Mbps
- U-Mobile(使い放題) 平均:下り1.25Mbps/上り5.43Mbps
- 楽天モバイル 平均:下り2.34Mbps/上り4.94Mbps
参考として、ドコモの測定値も記載した。当然だが、上り下りとも最も高速に使える。続いてBIGLOBE、NifMO、IIJmioと老舗ISPのSIMが10〜20Mbps台を記録。特にBIGLOBEはドコモに近い速さだ。ワイヤレスゲートは上下ともやや苦戦。唯一の使い放題(無制限)プランであるU-Mobileは下りが1Mbps台で、上りの方が速い状態だ。楽天も下りは2Mbps台だが、上りは倍以上の4Mbps台という結果だった。
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