「月額0円」「カウントフリー」に「キャッシュバック」――料金で「格安SIM」を選ぶなら?:2018年春の「格安SIM」選び(前編)(2/2 ページ)
大手キャリアから通信ネットワークを借り受けて提供されるMVNOサービス。その月額料金から「格安SIM」と呼ばれることも多いが、子細に見ると料金面での個性もさまざまだ。そこで、この記事では料金面の特徴からオススメのMVNOサービスを紹介していく。
長めに使うとキャッシュバック!
NTTドコモ、au(KDDI・沖縄セルラー電話)とソフトバンクには、定期契約(基本的には2年間)をすることで料金の割り引きや特典を受けられることがある。反面、契約更新期間以外で解約すると「解約金」が発生する(「○年縛り」と言われることもある)。
いわゆる格安SIMは、もとの料金が安く、定期契約があっても「最低利用期間1年(12カ月」という形でその後の解約金がないため、比較的解約しやすい。
しかし、一部の格安SIMには、2〜3年の定期契約によってキャッシュ(ポイント)バック特典を付与するものもある。ここでは「楽天モバイル」と「BIGLOBE mobile」の例を挙げる。
楽天モバイル「長期優待ボーナス」
楽天モバイルの音声プランで選択できる「スーパーホーダイ」(5分以内の国内通話定額がセットのプラン)には、2〜3年の定期契約をすることで1万円(2年契約)または2万円(3年契約)相当のポイントバックを受けられる「長期優待ボーナス」が用意されている。付与された「楽天スーパーポイント」は、楽天のコマースサービスやポイント加盟店ので使える上、楽天モバイルの月額料金の割り引きにも充当できる。使い道は広めだ。
ただし、契約期間内の解約時には契約解除料が発生するので注意しよう。
プラン名 | スーパーホーダイ |
---|---|
料金 | 月額2980円(プランS:2GB)〜5980円(プランL:14GB) (※契約から1年間は楽天ダイヤモンド会員は月額1500円引き、他の楽天会員は月額1000円引き) |
サービスサイト | https://mobile.rakuten.co.jp/ |
スーパーホーダイ自体の最低利用期間は「12カ月」 |
BIGLOBE mobile
BIGLOBE mobileでは、3GB以上のプランを対象に「セレクトプランキャッシュバック特典」キャンペーンを6月3日までの期間限定で実施している。12カ月間継続利用をすると、SIM単体では1万800円(音声SIMのみ)、Android端末セット(ZenFone 4 Proを除く)では4800円(データSIM)または1万5600円(音声SIM)のキャッシュバックを受けられる。さらに、500円分の「Gポイント」もプレゼントされる。
このキャンペーンの対象外となる「ZenFone 4 Pro」と「iPhone SE」「iPhone 6s」については、スマホマル得プラン(音声通話SIMと「通話パック90」または「10分かけ放題」のセットプラン)の契約で端末代金を割り引く「対象端末値引き特典」キャンペーンを6月3日までの期間限定で用意している。割引は24カ月間に渡って行われ、Sプラン(1GB)では月額700円(総額1万6800円)、その他のプランでは月額1050円(総額2万5200円)の割り引きを受けられる。こちらも、500円分の「Gポイント」プレゼントが用意されている。
学生におトク! 学割・若者割がある格安SIM
大手キャリアでは、春先になると学生・若者向けの割引キャンペーンが充実する。実は一部の格安SIMでも、学生・若者向けの割引キャンペーンを用意している。
ただし大手より特典の規模が小さく、割引期間が短めで、年齢制限もやや厳しめとなっている。ここでは「トーンモバイル」「UQ mobile」「Y!mobile」のキャンペーンを取り上げる。
トーンモバイル「春の学割」(5月31日まで)
トーンモバイルの「春の学割」では、19歳以下の利用者(契約者)が新規契約すると基本プランの月額料金が6カ月無料となる。2台以上同一名義で契約すると基本プランの月額料金6カ月無料となる「春の親子割」を併用できる場合は、最大で1年間の月額料金が無料となる。
UQ mobile「UQゼロ学割」(5月31日まで)
UQ mobileの「UQゼロ学割」では、18歳以下の利用者(契約者)が新規契約すると基本料が最大3カ月間無料となり、次回の機種変更までデータ通信容量と無料通話分が2倍となる。ただし、料金プランを「おしゃべりプラン(5分以内通話定額付き)」か「ぴったりプラン(無料通話分付き)」のいずれかにする必要がある。
Y!mobile「タダ学割」
Y!mobileの「タダ学割」では、18歳以下の利用者(契約者)が新規契約すると基本料が最大3カ月間無料となり、次回の機種変更までデータ通信容量と無料通話分が2倍となる。ただし、料金プランを「スマホプラン」のいずれかにする必要がある。
今回は、料金プラン面を中心に見てきたが、他にも見るべきポイントはある。次回は、料金プラン“ではない”視点から格安SIMを見ていく。
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