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「5G」免許交付 4キャリアのエリア、料金、端末はどうなる?(3/3 ページ)

総務省が「5G」用の電波(周波数帯)を各キャリアに割り当てた。これから、各キャリアはどのようにエリアやサービスを展開していくのだろうか。総務省の資料などを参考に考察してみよう。

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料金プラン:多少の値上げはあっても単価は下がりそう

 高速かつ大容量な通信が特徴の5G。3G(W-CDMA/CDMA200)→LTEのときと同様に、世代交代によってよりデータ通信が旺盛になるものと思われる。

 そこで気になるのが料金プラン。各キャリアは以下のように5G通信サービスのプラン設計をするとしている(一部体裁を整えて掲載)。

  • NTTドコモ:トライアルやプレサービスの利用状況を踏まえて、多様な料金プランを幅広く検討し提供
  • KDDI:これまで以上に多種多様な利用者の使い方に応じた安価で最適な料金プランや5Gの大容量コンテンツをデータ量を気にせず楽しめる料金プランを提供
  • ソフトバンク:利用ニーズに応じて、4Gで提供している料金水準を一つの基準として、ユーザ利便性の高い料金プランを提供
  • 楽天モバイル:スマホ向けに低廉かつ需要に応じた料金を、5Gの「高速大容量」「超多接続」「超低遅延」といった特徴を踏まえて設定(期間拘束、違約金付き自動更新および端末契約と通信契約を一体化した料金設定は行わない)

 海外で今月(2019年4月)、先行して5G商用サービスを始めた米Verizon Mobileと韓国KTにおけるスマホ向けプランを見てみると、以下のような料金設定となっている。

  • Verizon:「Unlimited Plan」に税別10ドル(約1120円)加算(契約から3カ月は加算なし)
  • KT:専用プランを税込5万5000〜13万ウォン(約5500〜1万3000円)で提供

 VerizonのUnlimited Planは、データ通信容量が条件付きで無制限となる月額プラン。その料金は契約回線数や通信条件(※1)によって3種類(2回線以上の場合は4種類)用意されており、1回線では75ドル(約8400円)から利用できる。5Gスマホを利用する場合は10ドルの加算料金を加算することになるので、85ドル(約9500円)から利用できるということになる。

※1 条件は主に「優先的に高速通信できる容量の有無(ありのプランではその容量)」「ストリーミング動画視聴時の画質(ビットレート)」「テザリング」の3つ。最安値のプランでは「優先高速通信なし」「ストリーミング動画は480p相当のビットレート」「テザリングは容量無制限だが通信速度は上下600kbps」となる

Unlimited Plan
VerizonのLTEスマホ向け「Unlimited Plan」(画像は1回線契約時の税別料金)
Verizonの5G
現在Verizonの5Gスマホとして提供されているのは「moto z3」に外付け5Gモデム「5G moto mod」を装着したセットのみ(近日中に「Galaxy S10 5G」も提供予定)。料金プランはUnlimited Planで、当初3カ月経過後は月額料金に10ドル加算される

 KTの5Gスマホ向けプランは「5Gスリム」「スーパープラン ベーシック」「スーパープラン スペシャル」「スーパープラン プレミアム」の4種類が用意されており、5Gスリムのみ月間8GBの容量制限(超過時は上下1Mbps)が設けられており、スーパープランは端末単体での通信には月間容量制限がなく(※2)、海外でのデータローミングを追加料金なしで利用できる(※3)。

※2 テザリング利用時はベーシックは月間20GB、スペシャルは月間50GB、プレミアムは月間100GBの容量制限あり。超過時は上下200kbpsの通信速度制限あり
※3 ベーシックとスペシャルでは上下最大100kbps、プレミアムでは上下3Mbpsの通信速度制限あり

料金プラン
KTの5Gスマホ向け料金プラン。スーパープランにすると端末単体での容量無制限だけではなく、さまざまな特典を付帯している

 翻って、日本でLTEスマートフォンが投入された頃を思い返すと、ドコモのLTE通信サービス「Xi」のスマホ向けパケット定額は、3Gサービス(FOMA)のそれらと比べて約500円前後プラスした料金設定。テザリング(PC接続)利用時の料金についてはむしろ値下げされた(その代わりに通信容量による速度制限が課されたが……)。

 海外の動向と国内での過去を見る限りは、日本において5G用料金プランが現状よりも極端に高くなることはなさそうだ。

端末:いきなりスマホ推しの可能性大

 5G通信サービスを始めるには、当然端末も重要となる。

 Verizonの場合、2018年10月の「5G」通信サービス(※4)開始時に固定回線代替の据え置きルーターを投入した。一方、KTの場合は今月、商用規格「5G NR(New Radio)」で5Gサービスを開始すると同時に5Gスマホ(Galaxy S10 5G)を投入した。

※4 5G NRで採用される予定だった要素技術を取り入れた通信サービスで、商用規格ではない。今月開始したスマホサービスは商用規格である5G NRに準拠している

 日本ではどうなるだろうか。ドコモのLTE通信サービスはデータ専用端末からスタートしたが、これはLTEで通信ができるスマホやタブレットの開発が間に合っていなかったという背景もあってのこと。KTの事例のように、5Gではすでに商用スマホが登場している。

 それを踏まえると、日本では5G商用サービス開始時にスマホを前面に出すことになると思われる。もちろん、大容量通信がより活用できるPCのためにデータ通信用端末も出るだろうが、スマホと比べると「控え」の役割になるだろう。

Galaxy S10 5G
LTEのサービスインと比べると、5Gはすでに商用スマホが存在することが大きな特徴(画像はSamsung Electronicsの「Galaxy S10 5G」)

 5Gは当初、「より高速・低遅延なLTE」として普及していくことになると思われる。建設機械の遠隔操作や自動車の自動運転など、5Gの特徴を“本格的に”生かせるユースケースは、2020年代半ばあたりで花開くことになるだろう。

 ともあれ、日本でもいよいよ5Gの「足音」が身近に聞こえるようになった。サービス開始が待ち遠しい。

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