高コスパ「iPhone SE」と「iPhone 11」どちらを選ぶ? スペックから性能まで徹底比較(2/3 ページ)
最新の「iPhone 11」と同じプロセッサを搭載しながらもコストパフォーマンスの高い「iPhone SE」。しかしやっぱり買うのは上位機種のiPhone 11なのだろうか。ここではiPhone SEとiPhone 11の真っ向勝負をお届けしたい。
動画やSNSの見やすさは圧倒的にiPhone 11、音質も良好
動画視聴や、アプリの利用時に気になる画面サイズや解像感はiPhone 11の方が上だ。iPhone 11は6.1型(828×1792ピクセル)液晶を搭載、iPhone SEは4.7型(750×1334ピクセル)液晶を搭載。一般的な画面比率16:9の映像を見る際も、画面サイズが一回り大きいと見やすさがかなり違う。また、内蔵ステレオスピーカーの音質もiPhone 11の砲が高音から低音まで滑らかに響く。

上のiPhone 11は6.1型(828×1792ピクセル)液晶、下の、iPhone SEは4.7型(750×1334ピクセル)液晶。一般的な16:9の映像再生だとiPhone 11の左右が黒帯になり使われないが、それでも表示面積はiPhone 11の方が広い。
iPhoneで気軽にお気に入りのアーティストのライブやスポーツを楽しみたい、高画質な映画配信を楽しみたいならiPhone 11をオススメする。なお、両モデルとも画面の最大輝度は同じで、HDRの動画再生にも対応している。
普段のアプリの操作でも、iPhone 11は画面が大きいぶんメニュー画面や、SNSやWebサイトの内容をより多く表示でき使いやすい。アプリ自体もiPhone 11など最近の大画面モデルを前提に設計したものが増えており、iPhone SEを使っていると「もう少し画面が縦長なら……」と感じるシーンは多い。
SEは軽く持ちやすいが、バッテリー持ちは11の方が良好
iPhone SEの横幅は67.3mmで重量は148gと、横幅がスリムかつ軽量だ。片手親指だけでの操作もしやすい。一方、iPhone 11は横幅75.7mm、重量194gと大型で重たく、長時間操作する際は自然と両手で持つことになる。
iPhone 6から8までのサイズ感が気に入っている人にとって、片手で使いやすくスーツの胸ポケットに入れても違和感の少ないiPhone SEは待望のモデルといえる。


だが、バッテリー持ちについては大型のiPhone 11の方が有利だ。Appleのスペック情報でも、オーディオ再生時間はiPhone SEが最大40時間に対し、iPhone 11は最大65時間と1.5倍以上の差がある。この情報だけでも、実際のバッテリー容量にかなりの差があることが推測できる。
実際に筆者が両モデルを8時間持ち歩き合計2時間ほどTwitterなどのアプリを利用したところ、iPhone SEはバッテリーを28%消費したのに対し、iPhone 11は20%しか消費しなかった。ちょうど1.4倍の差だ。
普段の使用感でも、写真撮影やゲームを含めたややヘビーな利用だと、iPhone 11なら10時間程度の外出でバッテリー不足になることは少ないが、iPhone SEだとバッテリー不足の警告が出るまで減ることもある。
スマホはコンパクトかつ軽い方がよく、利用が通話やメール、SNS中心ならiPhone SEがマッチする。だが、本体サイズよりもバッテリーの持ちを重視する人や、動画視聴やアプリ利用の多い人はバッテリー持ちの良いiPhone 11の方が快適だろう。
処理性能の差は少ない、ゲームの快適さは最適な画面サイズしだい
処理性能は、いずれもAppleの最新チップ「A13 Bionic」を搭載。ハイエンドスマートフォンとして非常に高い処理性能を実現している。ベンチマークで若干差が出ているのは、搭載するメインメモリがiPhone 11が4GB、iPhone SEが3GBというスペック差が出ているものとみられる。iPhone SEは今どきのスマホとしては、画面の解像度が低い割に処理性能が非常に高く、3Dグラフィックを多用したゲームも少ない発熱で快適に動かせる。


一般アプリの動作は両モデルとも快適で、あとは「画面サイズ」か「軽さ」のどちらを取るかという程度の差しかない。3Dグラフィックを利用するゲームアプリの場合は、解像度の高いiPhone 11で動かさないと高いCPUやGPU性能がもったいないという印象だ。
もう少し細かい話をすると、映像画質やバトルロイヤル系アクションゲームの操作性を求めるなら、大画面で高画質なiPhone 11が有利。一方、片手操作だけで遊べるゲームや、ソシャゲRPGの周回作業ならiPhone SEの方がバッテリー持ちを無視すれば手軽だ。音楽ゲームは最近だと大画面での操作性を重視したものもあるので、どちらが楽かはアプリの内容による。
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