Y!mobileとUQ mobileの20GBプランはどれだけお得? 大手キャリアやMVNOと比較してみた(2/2 ページ)
Y!mobileとUQ mobileが20GBの新料金プランを発表した。実際どれだけお得なのか。自社の既存プランに加え、3キャリアや主要MVNOも交えて比較してみた。20GBで十分という人にとっては非常に魅力的。MVNOのプランと比べても競争力がある。
ドコモの料金プランと比較
Y!mobileとUQ mobileの新料金プランを受けて、NTTドコモが直ちに対抗策を出すことはないようだが、ドコモのプランと比較するとどうか。
まず、段階制プランの「ギガライト」は、3GBに達すると3980円でUQ mobileのスマホプランVと同額に。3GBを超えると4980円となりY!mobileのシンプル20を超えてしまう。3GBがお得かどうかのボーダーラインといえる。一方、ギガホは月額6980円で30GBだが、現在はキャンペーンにより60GBまで増量されている。40GBの差は大きく、ここをどう見るかに懸かっている。
ドコモは、NTTによる完全子会社化に伴うTOB(株式公開買い付け)が終わるまで新たな戦略を打ち出せないとしているが、裏を返せば、それ以降に新たな料金施策を発表する可能性が高い。Y!mobileのシンプル20が提供開始する12月下旬には、ドコモの新施策も発表されているかもしれない。
主要MVNOの料金プランと比較
続いて、主要MVNOとも比較してみよう。今回は「IIJmio」「mineo」「OCN モバイル ONE」をピックアップした。IIJmioは20GBのプランは提供していないが、オプションで20GBのデータ容量追加できるので、最もデータ容量の少ない「ミニマムスタートプラン」との組み合わせで比較。mineoとOCN モバイル ONEは20GBのプランを提供しており比較しやすい。
シンプル20はOCN モバイル ONEの4400円とほぼ同じで、IIJmioとmineoよりも安い。シンプル20は低速時が1Mbps、10分かけ放題が含まれているのが大きい。スマホプランVは、3社のいずれよりも安く、低速時は1Mbps。
20GBプランではY!mobileとUQ mobileに軍配が上がる。
参考までに楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT V」とも比べてみたが、初年は無料、2年目以降も月額2980円で自社エリアで使い放題というインパクトはやはり大きい。あとはエリアがどれだけ広がっているかに懸かっているだろう。
まとめ
Y!mobileのシンプル20とUQ mobileのスマホプランVは、3キャリアの大容量プランほどの容量はないものの、3000円ほど安く、20GBで十分という人にとっては非常に魅力的なプランだ。MVNOの20GBクラスのプランと比較しても、低速時は1Mbpsというアドバンテージがあり、価格競争力は高い。そしてY!mobileとUQ mobileは昼の混雑時にも低速になることはなく、通信品質もキャリア並み。乗り換えのハードルはあるものの、キャリアも含めた幅広いユーザーにとって、有力な選択肢になりそうだ。
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