「iPhone 13 Pro」のカメラは総合的にピカイチ 気になる「マクロ機能」や「フォトグラフスタイル」もチェック(2/4 ページ)
新型iPhoneが出たらやること、それはカメラレビューだ。「iPhone 13 Pro」のカメラはデザインこそ「iPhone 12 Pro」を引き継いでいて変わり栄えしないように思えるが、センサーが変わっていたり、気になる機能が追加されていたりと、いろいろ遊べるのである。
広角カメラはさらに大きなセンサーに
広角カメラは一番高画質で一番のウリとなる存在なので、気合いの入った進化を遂げている。センサーサイズは大きくなり(センサーサイズ自体は未公表だが、画素サイズは1.7μmから1.9μmと大きくなっている)、レンズもF1.6からF1.5へとちょっと明るくなり、全体にレベルアップした。
晴れた屋外で撮る分には12 Pro Maxとの差が出ないので、ISO感度で差が出る少し暗いところへ行ってみたい。すると13 Proの方が細かすぎて伝わらないレベルの差なんだけど、良くなっているのが分かる。
さらに画作りにもちょっと変化が出たようだ。13 Proは12 Proに比べてちょっとコントラストが高くなって黒がぎゅっと締まる印象がある。この日はどんよりと曇っていたので、ことさらその印象が強い。
広角カメラで撮ったポートレートモードもここで紹介しよう。
このあたりはスマートHDR4の仕事だろう。HDRの効きもシャドー部が妙に浮くこともなく、すごく自然だ。
また、レンズがちょっと明るくなりセンサーサイズがちょっと大きくなったことで、近距離で撮ったときの背景もよりボケるようになった。
望遠がなんと3倍に
そしていよいよ望遠カメラだ。
望遠カメラは分かりやすく変わった。12 Proは2倍(52mm相当)、12 Pro Maxは2.5倍(65mm相当)と倍率に違いを設けたのだが、13 ProとPro Maxはそこを統一。両方が3倍(77mm相当)の望遠になったのである。カメラの世界では52mm相当なら標準レンズ、77mm相当になれば中望遠レンズと呼び、れっきとした望遠レンズの仲間入りだ。
焦点距離が長くなった分、レンズはF2.8とちょっと暗くなった。センサー自体は新しくなってるようだが、センサーサイズはたぶん前モデルと同じだ。まあ取りあえず撮り比べですな。
手元にあるのがiPhone 12 Pro Maxの方なので、2.5倍と3倍で比べてみる。まあ極端には違わないのだけど、より望遠になったってのはすぐ分かる。
でも、広角の26mm相当から一足飛びに3倍の77mm相当ってのは飛びすぎじゃね? その間を使うときは? んなわけで、2倍にして撮ってみた。2倍だと広角カメラのデジタルズームになる。
確かにデジタルズームをかけている分、拡大して見るとディテールはちょっと甘いけど、無理な輪郭強調はしていないようでけっこう自然。これなら普通に使えそうだ。
では3倍の望遠で撮ったあれこれを見てみよう。77mm相当あると背景をスッキリ整理できる上、姿形がきれいに出ることから人物撮影に向いてるといわれるわけだが、その通りかなと思う。
ポートレートモードで撮るとこの通り。スタジオ照明にして顔に光を当ててみた。人差し指が出ているのは、昔のポートレートモードはこういうとき指先がぼけちゃって問題になったなあってのを思い出したもので。
この3倍望遠カメラがなかなか有用なので、あれこれ撮ってみた。まずは山羊。板橋区の赤塚を歩いていたらやたらメェメェと声がするので「どっかで山羊飼ってるのかな」と思ったら、斜面で草を食っていたのである。斜面の草を食べるというお仕事なのだな(ちなみにヒモでつながれている)。
さらに近づいてポートレートモードで。ちゃんと山羊の顔も認識してくれた。
ポートレートモードも当初に比べるとすごく賢くなっている。これを見ると葉っぱも花も近距離のものと遠距離のものがかなりきちんと分離されているのが分かる。
さすがにセンサーサイズが小さいだけあって、ちょっと暗くなるとISO感度が上がって全体に甘くなるけれども、昼間なら十分イケるし、より望遠らしい写真を撮れるのはいい感じだ。
では、目玉の「マクロ機能」を試してみよう。
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