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独自プロセッサ×高画素カメラの効果はいかに? 「Pixel 6 Pro」全力レビュー(前編)(3/3 ページ)

Googleの新スマートフォン「Pixel 6シリーズ」の上位モデル「Pixel 6 Pro」は光学ズーム付きカメラを初搭載している。独自開発プロセッサ「Tensor」との組み合わせはいかほどのものか、チェックしていこう。

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Pixel 6シリーズだけの「モーションモード」

 Pixelスマホでは、カメラ関連の新機能をカメラアプリや端末ソフトウェアの更新によって過去モデルにも実装することが多い。恐らく、Pixel 6シリーズのカメラのおける新機能の一部も、過去のPixelスマホに実装されるだろう。

 だが、Tensorの“力”を使う、現時点ではPixel 6シリーズでしか提供できない撮影機能もある。躍動感のある写真を撮影できる「モーションモード」がそれだ。発売当初はβ(ベータ)実装となる。

 モーションモードには流し撮りをする「アクションパン」と、1つの写真の中に“動”と“静”を記録する「長時間露光」の2種類が用意されている。

モーションモード
Tensorの力を生かした「モーションモード」は、現時点ではβ提供となる

 アクションパンを使うと、シャッターを押すだけで簡単に流し撮りが撮れる。例えば、陸上競技で走る人や、パフォーマンス中のダンサー、鉄道車両、流れ落ちる滝のような被写体を写してみると分かりやすい。

 ただし、アクションパンは被写体によって向き不向きがあるようだ。例えば、動物をかたどった小物などを撮ってみると、狙ったような動きをつけてくれないことが多い。また、目の前を走りすぎる自動車のように、シャッターを切っている間に通りすぎてしまうものもうまくまとめるのが難しい。

作例15
アクションパンが上手く決まった例
作例16
アクションパン処理をする前の元の画像も保存される
作例17
アクションパンを超広角カメラで使ってみた。波が少し強調されていることが分かる
作例18
上の写真と同じ地点から鉄橋にズームを合わせてみた。こちらはアクションパンを使用していない
作例19
アクションパンはフレーム内をゆっくり動く被写体に向いている。そこで、回転寿司を撮ってみた。背後に流れる皿が何となくスピーディーに見える

 長時間露光は、Googleが出した作例にもある通り、ライトアップされた観覧車の前で自撮りすると効果を実感しやすい。今回は検証時間の都合上、深く試せてはいないため、使用感の説明は割愛する。

長時間露光
長時間露光モードも搭載している

写り込みを消去できる「消しゴムマジック」

 「消しゴムマジック」は、Pixel 6シリーズから「Googleフォト」アプリに加わった写真(画像)編集機能で、名前の通り写りこんだ通行人を始めとする“写真に不要な要素”を消せるというものだ。

 使い方は簡単だ。まず、写真の編集画面の「ツール」にある「消しゴムマジック」をタップする。すると、AIが写真内の「不要と思われる要素」を抽出してくれる。抽出された要素の中から消したい要素をタップして選んでいくと、その要素を消去した上で、その部分に違和感のない画像を「補完」してくれる。

 消しゴムマジックは手軽に使える機能だが、完璧なものではない。例えば、人がたくさん写りこんでいる場合は、画面から1人を消すと、重なって写っている別人が「半身」になってしまうことがある。きれいに消し去るには、手作業での調整も必要となりそうだ。

消しゴムマジック
Pixel 6シリーズ限定でGoogleフォトアプリに加わった「消しゴムマジック」。利用すると、画像のように写真上の不要と思われる要素を自動で検出してくれる

 後編では、Tensorチップを生かした音声認識機能、スマートフォンとしての使い勝手をチェックしていく。楽しみにしていてほしい。

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