本音レビュー:「iPhone 12 mini」から「iPhone 13 mini」に乗り換えて分かったこと(3/3 ページ)
9月24日に発売された「iPhone 13 mini」だが、前モデルの「iPhone 12 mini」とはどう違うのか。サイズやカメラ機能、バッテリーの持続時間を、筆者なりに検証してみた。
バッテリー持続時間の強化はあまり感じない
iPhone 13 miniは、12 miniと比べるとバッテリー容量が増している。Apple公式の仕様紹介によると12 miniは「最大15時間のビデオ再生」、そして13 miniは「最大17時間のビデオ再生」に対応するという。
何ともイメージしづらい書き方だが、筆者が実際に利用した場面において、あまり差を感じることはなかった。これには、そもそも筆者は前機種の12 miniについても、バッテリー持続時間が悪いとは思っていなかったという事情がある。
筆者は仕事柄、iPhoneもAndroidも最新機種に触れる機会が多いが、その比較においても、iOSはバッテリー管理では秀でていると感じている。そして12 miniはコンパクトスマホという立場上、動画を長時間見たり、ゲームをガンガン遊んだりするよりも、音声通話やSNS、テザリングで使う機会の方が多かったからだ。
そこで今回この原稿を書くにあたって、12 miniと13 miniの両機種でバッテリー持続時間を検証してみた。検証内容はシンプルで、Netflixのシリーズものをひたすら再生する内容だ。検証では同じようにアプリをインストールしたiPhoneを用いて、画面輝度や音量もそろえて5時間ほど再生し続けてみた。
12 miniは、筆者が1年使っていた端末で検証したため、もともとバッテリーの劣化が進んでいる。iPhoneの設定アプリから確認できる情報によると、バッテリー性能は最大容量の96%まで低下していた。
その12 miniでNetflixを5時間流し続けたところ、バッテリー残量は100%から45%まで低下した。ずっと動画を見続けるならともかく、小まめに画面オン・オフするならここから半日弱は使えそうだ。
対して13 miniは、購入したばかりでバッテリーは新品そのもの。同じ条件でNetflixを5時間再生したところ、バッテリー残量は56%程度になった。12 miniにさらに2〜3時間ほどは上乗せできそうだ。
筆者としては、このバッテリー持続時間時間の差は、そこまで重要な差ではないと思っている。1日の終わりに充電するなら、スマホを使う10時間ほどの間、バッテリーが持ってくれれば十分だからだ。
ただし、シネマティックモードのように動画撮影で魅力的な機能を載せてきたことで、バッテリー持続時間の良さの重要性は増しているかもしれない。
ちなみに、13 miniがバッテリーを積み増したことで、「世界最薄・最軽量の5Gスマホ」の座は引き続き12 miniが維持することになった。
iPhone 13 miniと12 miniどちらを選ぶべきか
「いま、13 miniと12 miniのどちらを選べばよいか」と聞かれると、正直なところ悩ましい。12 miniはバッテリー持続時間でも5Gのパフォーマンスでも十分及第点なだけあって、13 miniが確実に優位なのはカメラ機能、特に夜景モードとシネマティックモードくらいだからだ。一方で、12 miniは13 miniの発表後に値下げされており、お手頃な価格帯になりつつある。
Apple公式の販売価格では、iPhone13 miniは128GBモデルが8万6800円、256GBモデルが9万8800円、512GBモデルは12万2800円となっている。
一方、12 miniは64GBモデルが6万9800円(1万2480円値下げ)、128GBモデルが7万5800円(1万1980円値下げ)、256GBモデルは8万7800円(1万2080円値下げ)にそれぞれ価格改定された。64GBモデルの選択肢がiPhone13 miniにないだけに、12 miniの割安感がことさら際立って見える。
さらに、大手キャリアの取扱店では土日のセールの対象機種として12 miniを加える例が散見される。契約なしの単体購入でも2万円強の割引をつける例もあるようだ。機能と価格の差を考えると、あえて12 miniを選ぶという選択もアリだろう。
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