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NTTドコモが2月1日の通信障害の詳細を公表 「IPv6シングルスタック方式」導入に伴うサーバ負荷の上昇が原因:約1.8万人に影響
NTTドコモで2月1日に発生したデータ通信障害。その原因の詳細が明らかとなった。同日に導入されたspモードの「IPv6シングルスタック方式」によってサーバの負荷が高まり、一部の端末に対してデータ通信を抑制する信号が発出されたことが障害の原因だという。
NTTドコモは2月7日、2月1日に発生した通信障害の詳細を公表した。障害は2月1日付で運用を開始したspモードにおける「IPv6シングルスタック方式」の導入に伴うサーバ負荷増大により、ネットワークの通信を抑制するための信号が端末に発出されたことが原因で、全国の約1万8000人に影響が及んだという。
障害は、spモードを含むデータ通信だけでなく、音声通話サービスにも影響が及んだという。VoLTEはデータ通信を利用して音声通話を行っていることが原因だと思われる。
障害の一因となった「IPv6シングルスタック方式」とは?
IPv6シングルスタック方式では、モバイルデータ通信においてIPv6アドレス“のみ”を割り当てる。IPv4アドレスが枯渇しつつあることを受けて導入が決まった。IPv4アドレスのみ割り当てられているWebサイト/Webサービスへのアクセスは、ドコモ側の設備においてアドレス変換を行うことで実現する。
対応端末では、特に手続きや設定変更を行うことなくIPv6シングルスタック方式を利用可能だ。ただし、端末が接続するネットワーク設備によっては、IPv4/IPv6デュアルスタック(IPv4とIPv6両方のアドレスが割り当てられる方式)で接続されたり、IPv4アドレスのみ割り当てられたりすることもある。
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