Samsungが「Galaxy S22シリーズ」を発表 Ultraは「Sペン」を収納可能に(1/2 ページ)
Samsung Electronics(サムスン電子)が、フラグシップスマートフォン「Galaxy S」の新モデルを発表した。最上位モデルである「Galaxy S22 Ultra」は、Galaxy Noteシリーズの後継モデルとして収納可能な「Sペン」を標準装備する。
Samsung Electronics(サムスン電子)は2月9日(米国東部時間)、新型スマートフォン「Galaxy S22」「Galaxy S22+」「Galaxy S22 Ultra」を発表した。この記事では、3モデルの概要をお伝えする。
なお、ボディーカラーやメインメモリ/ストレージ容量のラインアップは国/地域やキャリア(投入先)によって異なる。
Galaxy S22 Ultra
「Galaxy S22 Ultra」はGalaxy S22シリーズのフラグシップモデルで、「Galaxy S21 Ultra」の後継モデルとなる。2021年に新モデルが登場しなかった「Galaxy Noteシリーズ」を事実上引き継ぐモデルでもあり、本体に収納可能な「Sペン」を標準装備している。より性能を高めたカメラ機能と合わせて「パワーと生産性を両立した」という。
ボディーのフレーム部分はアルミニウム合金製で、画面と背面はCorning製の強化ガラス「Gorilla Glass Victus+」で保護されている。IPX8等級の防水性能とIP6X等級の防塵(じん)性能も確保している。カラーはBurgundy(バーガンディー:ワインレッド)、Phantom Black(ファントムブラック)、Phantom White(ファントムホワイト)とGreen(グリーン)の4つを用意している。
プロセッサ(SoC)は、投入先によってQualcomm製の「Snapdragon 8 Gen 1」または自社製の「Exynos 2200」のいずれかを搭載する。仕向け先が対応していれば、ミリ波やSub-6(6GHz以下の帯域)を使った5G通信に対応する。
メインメモリとストレージの容量も仕向け先によって異なり、以下の組み合わせが用意されている。
- メインメモリ8GB+ストレージ128GB
- メインメモリ12GB+ストレージ256GB
- メインメモリ12GB+ストレージ512GB
- メインメモリ12GB+ストレージ1TB
ディスプレイは6.8型のDynamic AMOLED 2X(最大120Hz駆動の有機EL)となる。左右端はカーブを描くいわゆる「エッジスクリーン」で、リフレッシュレートを動的に1〜120Hzの範囲で調整することでバッテリー消費の抑制を図っている。ゲームモードが有効な場合は、タッチレートを240Hzまで引き上げることも可能だ。ディスプレイ内部には、超音波式の指紋センサーも内蔵している。
ペン入力では、引き続きワコムの技術を採用している。Sペンの入力遅延(レイテンシー)を最短2.8ミリ秒まで短縮し、ペンと画面の交信回数を最大毎秒480回まで引き上げたことでよりスムーズに書き(描き)込めるようになった。このスペックアップには、AI(人工知能)技術も貢献しているという。
プリインストールの「Samsung Notesアプリ」(日本では「Galaxy Notesアプリ」)の手書き文字の認識は日本語を含む88言語に対応し、精度も上がっているという。
アウトカメラは4眼(クアッド)構成で、以下のものを搭載している。広角カメラの約1億800万画素センサーを生かした「100倍スペース(デジタル)ズーム」にも引き続き対応している。
- 超広角:約1200万画素センサー、F2.2、画角120度
- 広角:約1億800万画素センサー、デュアルピクセルOIS、F1.8、画角85度
- 望遠:約1000万画素センサー、光学3倍ズーム、F2.4、画角36度
- 望遠:約1000万画素センサー、光学10倍ズーム、F4.9、画角11度
プロセッサが搭載するISP(イメージ処理プロセッサ)を活用して、動画撮影時に周囲の輝度に応じてフレームレートを自動調整する「オートフレームレート」を搭載した他、HDR(ハイダイナミックレンジ)撮影時の画質を改善しているという。
広角カメラは「Adaptive Pixel Technology」に対応している。これは9つの画素を1つの画素とみなして撮影することで感度を引き上げた「Nona-binning」で撮影した写真と、それを約1億800万画素で撮影した写真を“合成”することで、暗い場所でも明るい超高解像度写真が撮れるというものだ。三脚を使わなくてもブレの少ない動画を撮れる「Super Steady System(超安定システム)」や、本体から5m以内にいる被写体を自動的に捕捉してズーム倍率を自動調整する「オートフレーミング」も備えている。
各種撮影設定を手動で行える「PROモード」では、マルチフレーム撮影に対応する「Expert RAW」を統合している。Expert RAWで撮影したRAWファイル(DNG形式)は「Adobe Photoshop Lightroom」などで現像可能で、SNSなどにシェアする際に便利なJPEGファイルも同時に保存される。
インカメラは約4000万画素(F2.2、画角80度)のシングル構成だ。
モバイル通信以外のワイヤレス通信は、Wi-Fi 6E(6GHz帯を含むIEEE 802.11ax)とBluetooth 5.2、NFC(モバイル決済対応)に対応している。ただし、6GHz帯での通信は一部の国/地域でのみ対応する(6GHz帯の利用が認められない国/地域では2.4GHz/5GHz帯で通信可能)。
バッテリー容量は5000mAhで、USB PD(Power Delivery)による急速充電に対応する(最大45W)。Qi(チー)規格に準拠するワイヤレス充電も可能だ(最大15W)。Qiに対応するデバイスに給電する「ワイヤレスパワーシェア」も利用できる。OSはAndroid 12をプリインストールする。
ボディーサイズは約77.9(幅)×163.3(高さ)×8.9(厚さ)mmで、重量は約229gとなる。
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