「Xiaomi 13T Pro」をじっくりと試す 10万円前後で他社ハイエンド並みの“優等生”スマホだ(3/3 ページ)
Xiaomiは2023年12月より、日本向け仕様の最新ハイエンドモデル「Xiaomi 13T Pro」の販売を開始した。このモデルは、台湾MediaTekの最新ハイエンドチップ「Dimensity 9200+」を搭載し、日本では多くのハイエンドAndroidが採用するクアルコム製「Snapdragon 8 Gen2」に真っ向から対抗するモデルとなっている。
オート撮影できれいに撮れる、大型センサーの5000万画素カメラ
カメラは広角24mm相当F1.9のソニー製5000万画素1/1.28型センサーカメラと、望遠2倍の50mm相当F1.9の5000万画素カメラ、超広角15mm相当のF2の21200万画素カメラを搭載。近年のハイエンドスマホでは一般的な仕様だ。
海外モデルと違ってライカ監修の撮影モードはないが、ほどよい補正のAIやHDR処理により、日中から夜景までオート設定でほとんど失敗なく撮影できる。また、マニュアル撮影や滝や花火の撮影に便利な長時間露光、最大960FPSのスローモーション撮影も利用可能だ。
撮影のUIはシンプルで、あまりカメラ好きに寄りすぎたものではない。一般の人がオートで気軽にきれいな写真を撮るためのUIとなっている。ただ、撮影時のシャッター音がやや大きめだ。気になる場合はスピーカー部をふさぐようにして撮ろう。シャッター音を「レトロ」に変更すると、若干だが音の威圧感を抑えられる。
手が届きやすい価格帯を目指した、優等生的なフラグシップモデル
ここまでXiaomi 13T Proを紹介してきた。全体としては、派手な機能はないが持ち心地のいいデザインや美しいディスプレイ、最新ハイエンドといえる高速処理、高画質カメラ、省電力と急速充電などをそつなくまとめたモデルだ。そのうえで、10万円前後というお買い得価格を実現している。他社なら13〜15万円あたりでもおかしくはない。
2023年末には総務省によるスマホの割引に関するガイドラインが改正され、今後は4〜6万円あたりのミッドレンジだけでなく、割引上限が4万円(税込み4万4000円)まで可能な8〜10万円あたりのハイエンドにも注目が集まる可能性がある。そういった点でもXiaomi 13T Proは注目だ。
MediaTekのハイエンドチップ、Dimensity 9200+を搭載していることから、「ゲームを重視する人にとっても、高性能でコスパがいい」とお勧めできるほどの安定感がある。今後の売り方次第の部分もあるが、ハイエンド向けチップでMediaTek製という選択肢が注目され競争が起きれば、今後のXiaomi製品はもちろん他社製品にもいい刺激になるだろう。そういった意味でも注視したいモデルといえる。
関連記事
- Xiaomiの日本戦略を聞く 「テレビは想定の3倍以上、新スマホも爆発的に売れている」
Xiaomiが、「神ジューデン」の後継機として「Xiaomi 13T Pro」を発売した。KDDI向けには、チューナレススマートテレビ「Xiaomi TV A Pro」を投入し、キャリアショップでテレビを売るというインパクトで話題を巻き起こした。日本での存在感を高めているXiaomiの戦略を聞いた。 - ジューデンだけでなくカメラ機能にも注目! 「Xiaomi 13T Pro」でどれだけ撮れるのか試してみた
「Xiaomi 13T Pro」は、フィーチャーされている充電機能だけでなく、カメラ機能も優秀。トリプルカメラを持つ本製品を本気で試してみた。 - 「Xiaomi 13T Pro」を“実質24円”で販売できるカラクリ 実は転売ヤー対策として有効も、今後は規制に?
ソフトバンクは、Xiaomiのハイエンドモデル「Xiaomi 13T Pro」を12月8日に発売する。このモデルは発売直後から“実質24円”で販売されることが明かされ、衝撃を与えた。端末購入補助が2万2000円に規制される中、なぜこのような売り方が可能なのか。 - 「Xiaomi 13T/13T Pro」は「日本は頑張ったな」という価格になる Xiaomiの日本戦略を聞く
Xiaomi Japanが9月27日に発表会を開催し、スマートフォン、タブレット、スマートバンド、スマートテレビ、ロボット掃除機を一挙発表した。通信キャリアとの協業も深め、認知拡大を目指す。スマホの価格は高騰しているが、Xiaomi 13T/13T Proは海外と比べても安価になるという。 - 「Xiaomi 13T Pro」のグローバルモデルは“ライカ印”のカメラを搭載
日本でもXiaomiのフラグシップモデル「Xiaomi 13T」シリーズが登場します。グローバル販売品はライカとコラボしたカメラを搭載しています。そのため、カメラ部分を見ると「LEICA」のロゴが入っています。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.