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「Pixel 9 Pro Fold」と「Pixel Fold」を徹底比較 弱点だったカメラ画質が改善 “次”に期待したいことは?発売当日レビュー(4/4 ページ)

Googleの折りたたみスマートフォンに新顔が登場した。「Google Pixel 9 Pro Fold」だ。先代「Google Pixel Fold」から何が進化したのかを比較レビューする。

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ベンチマークには表れづらいPixel 9 Pro Foldの真価

 性能についても見ていこう。プロセッサはPixel Foldが「Google Tensor G2」、Pixel 9 Pro Foldが「Google Tensor G4」を搭載している。一応、世代的には2世代分のジャンプアップだ。メインメモリは12GBから16GBへと増量している。

 そんな両機に「Geekbench 6」アプリをインストールし、ベンチマークを計測したところ、次のようなスコアとなった。

  • Pixel 9 Pro Fold
    • シングルコア:1961
    • マルチコア:4366
  • Pixel Fold
    • シングルコア:1473
    • マルチコア:3831

 順当にPixel 9 Pro Foldの方がスコアが良好(=よい性能)なのだが、アプリの起動/切り替えのスムーズさ、WebブラウザやSNSの閲覧の快適さにおいて、実用面で両者の差を感じる場面は意外と少ない

Google 折りたたみスマホ Pixel9ProFold
「Geekbench 6」アプリをインストールし、ベンチマークを計測したところ、Pixel FoldよりもPixel 9 Pro Foldの方が高性能だと分かった

 Pixel 9 Pro Foldの真価は、Tensor G4で実現するAI機能にある。例えば「編集マジック」の1つである「イマジネーション」では、画像内の変更したい部分を選択して、どのように変更したいのかをテキストで指示すると変更後の例が提示される。

Google 折りたたみスマホ Pixel9ProFold
「編集マジック」に追加された「イマジネーション」。例えば、元の写真に写ったライトの色を好みの色に変更できる
Google 折りたたみスマホ Pixel9ProFold
処理はほんの数秒で終わり、指定した色のライトに差し替えられた。撮影だけでなく、編集にまで新しい要素があるところが、Pixelの進化の醍醐味だろう

 最初に撮影した写真の位置関係などまで含めて一時的に記録し、後から撮影者と合成することで第三者に撮影を依頼せずに済む「一緒に写る」や、画角を広げた写真の候補を4枚提示する「オートフレーム」など、AI推しの機能は多い。これらの機能はTensor G4のパワーを生かしてたものだ。ベンチマーク計測アプリだけでは、真価が伝わりづらい。


 Pixel 9 Pro Foldには、たくさんの機能がそろっている。しかし価格面で「求めやすい」とはいえず、大半の人にとっては簡単に手を出せないだろう。そうした人に向けて、機能の一部をそぎ落としてでも、安価なモデルが追加されると、手を出しやすくなりそうだ。

 Googleの折りたたみスマートフォンに「安価なモデルの選択肢」が増えることを心待ちにしたい。

Google 折りたたみスマホ Pixel9ProFold
1画面のPixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLよりできることが多いだけに高価なPixel 9 Pro Foldだが、Googleの安価な折りたたみスマートフォンの登場にも期待したい

製品協力:グーグル合同会社

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