「arrows Alpha」のSIMフリーモデル、8月28日に発売 8万円台で“高すぎる”ハイエンドスマホを再定義
FCNTは8月28日、スマートフォン「arrows」シリーズの新型「arrows Alpha」のSIMフリーモデルを発売する。堅牢性のあるボディーや新たなAI機能の搭載が特徴。税込み8万円台で「高すぎるハイエンドスマホ」を再定義したいようだ。
FCNTは8月28日、スマートフォン「arrows」シリーズの新型「arrows Alpha」のSIMフリーモデルを発売する。
販路は、MVNOがIIJmio、HISモバイル、NifMo、イオンモバイル、量販店やECサイトがエディオン、コジマ、ジョーシン、ソフマップ、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機、MonotaRO、Amazon。価格(税込み)の一例は、ビックカメラとヨドバシカメラが9万6800円(10%ポイント還元あり)、IIJmioが8万4800円。
価格について、統合マーケティング戦略本部 本部長 外谷一磨氏は、「税込み8万円台を超えることがないよう建設的に協議を重ね、この価格を実現していきたいと考えております」と発表時に話していた。
arrows Alphaは、堅牢性のあるボディーや新たなAI機能の搭載が特徴となっている。カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色展開だ。
プロセッサには、MediaTek製の「Dimensity 8350 Extreme」を採用。内蔵ストレージはシリーズ最大となる512GBで、最大2TBまでのmicroSDにも対応する。メインメモリは12GBで、加えて仮想メモリとして12GBを拡張できる構成となっている。
ディスプレイは6.44型のSuper HD有機ELで、最大144Hzの高リフレッシュレートに対応。ブルーライトを低減して目の負担を和らげる「Eyecare」機能も備える。
本体の耐久性にも徹底してこだわり、米国国防総省の調達基準であるMIL規格23項目に準拠。1.5mの高さからコンクリートに落下しても画面が割れにくい構造を採用している。防塵(じん)等級はIP6X、防水等級はIPX6/8/9に対応し、ハンドソープによる水洗いやアルコール除菌による消毒、ウイルス除去にも対応する。
アウトカメラには、約5030万画素の広角カメラと、約4990万画素の超広角カメラの2眼構成を採用。広角側には1/1.56型のソニー製イメージセンサー「LYTIA・LYT-700C」を搭載し、光学式手ブレ補正にも対応する。インカメラも約4990万画素と高解像度となっている。
AI機能では、人物や物体の背景を自然にぼかす「AI背景ぼかし」や、グループ写真で目を閉じた人物を目を開いた状態に合成する「グループショット」などを実装。シーンに応じた自動画質調整や、ズーム後の画質補正、最大10倍のデジタルズームも可能だ。
バッテリーは5000mAhを搭載。FCNTの試算によれば、動画視聴200分、音楽ストリーミング150分、SNS閲覧160分、ゲーム90分といった計10時間の使用でも、約2日間はバッテリーが持続するという。加えて、付属の90W急速充電器を使えば、1%から100%までの充電を約35分で完了できる。
バッテリーの長寿命化にも配慮し、充電制御技術により5年後でも初期容量の80%を維持できるとする。さらに、本体に負荷をかけずに電源を供給できる「ダイレクト給電」にも対応している。
AI関連では、Googleの生成AIアシスタント「Gemini」に加えて、arrows独自の「arrows AI」も搭載。例えば、「海外でこのまま使うにはどうすればいい?」と尋ねれば、データローミングの設定方法を案内してくれるほか、「プロのような写真を撮りたい」と話しかけると、カメラがポートレートモードで起動する。ユーザーが名前を知らない設定や、見落としがちな機能も分かりやすく教えてくれるという。
このarrows AIは今後のアップデートでさらに進化を予定しており、2025年秋冬には、受信したLINEなどの通知をAIが要約して伝える機能や、文字や画像を元にオリジナルの壁紙やイラストを生成する機能などの追加が予定されている。
本体側面には、最大3つの任意の機能を登録できる「アクションキー」を搭載。初期状態ではGeminiが割り当てられているが、これをarrows AIなど他の機能に変更することも可能だ。
arrows We2シリーズでも採用された、自律神経の状態を測定するセンサー機能も引き続き搭載しており、測定結果に応じた健康アドバイスも提供される。
OSにはAndroid 15をプリインストールしており、最大3回のOSバージョンアップと5年間のセキュリティアップデートが保証される。ボディーサイズは約72×156×8.8mm、重量は約188gとなっている。
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