筆者がお勧めする「Pixel 10シリーズ」の特徴や機能
ここからは、Pixel 10シリーズにおいて筆者がオススメしたい(注目してほしいと思っている)特徴や機能を幾つか紹介する。なお、「Pro」が付くモデルでのみ利用できる機能も一部含まれているので注意してほしい。
「Material 3 Expressive」デザイン
Googleでは、Android 16から新しいユーザーインタフェース(UI)デザインとして「Material 3 Expressive」を取り入れる。
Pixel 10シリーズは、この新UIを出荷時から適用している初めての端末だ。使っていて結構新鮮さを感じる。このUIは“見た目”だけでなく、動作も案外軽快なので、他のPixelでも早く本採用してほしいと思っている(現在、他のPixelではAndroid 16のBetaビルドを使っている場合に利用可能)。
20倍ズーム(非Pro)/100倍ズーム(Pro)
Pixel 10シリーズでは、メインストリームモデルのPixel 10にも「望遠カメラ」(広角カメラ比で5倍相当)が搭載され、最大20倍のデジタルズームが可能となった。先代ではProモデル限定だった機能なので、遠くのものを撮りたい人にはありがたい。
上位モデルのPixel 10 Pro/Pro XLでは、20倍よりもさらに高倍率の「超解像ズーム Pro」を利用できるようになった。これは撮影した写真をクラウド(サーバ)において超解像処理することで、最大100倍ズームで撮れるというものだ。ただし、20倍ズームとは異なり出力される「写真」は生成AIによって処理されたものとなるので、意図通りの映像になるとは限らない。特に文字を含む被写体では「写真」の再現性を期待しづらいことに気を付けてほしい。
Pixel 10(左)とPixel 10 Pro(右)の標準カメラアプリの初回起動時の設定画面。10 Proの方は、超解像ズーム Pro(100x Pro Rez Zoom)を使うかどうか選択できる。説明にもある通り、このモードでは「写真」をクラウドで処理して出力することになるためインターネット接続が必要となる(標準ではWi-Fi接続時のみ)
上から「Pixel 9 Pro Fold」、Pixel 10、Pixel 10 ProのカメラアプリのUI(Pixel 10以外はグリッドを有効にしている)。Pixel 9 Pro FoldとPixel 10は標準で5倍望遠、さらにスライドすると20倍望遠が限界となるが、Pixel 10 Proは標準で10倍望遠ボタン、さらにスライドすると100倍望遠(超解像ズーム Pro)まで寄れる
こちらが処理完了後の画像。文字がおかしなことになっている。100倍でいくつか撮影してみたのだが、文字が含まれる被写体は文字の部分がおかしくなりやすい(必ずおかしくなるわけではない)ので、風景などを撮る際に使うと良さそうだ
DisplayPort Alternate Mode対応
Pixel 8シリーズから“解禁”されたDisplayPort Alternate Modeによる映像出力は、Pixel 10シリーズでも利用可能だ。使い方は従来シリーズと同様で、映像伝送に対応するUSB Type-Cケーブル(※1)またはDisplayPort Alternate Modeに対応する映像ケーブルなどを用意すれば、り大画面のTVやディスプレイに映像を投影できる。
映像の出力デバイスを検知すると、投影を開始するか聞く画面が出てくる。ここで「ディスプレイのミラーリングをする」をタップすれば、映像のミラーリング(投影)が始まる。
(※1)理論的にはUSB 5Gbps以上に対応するUSB Type-Cケーブルなら使えるはずなのだが、結線の都合で使えないこともあるので「映像出力対応」をうたうケーブルを用意することをお勧めする
Pixel 10シリーズについては、今後も気が付いたことがあり次第随時レビュー記事を掲載していく予定だ。楽しみにしていてほしい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「Google Pixel 10」が8月28日に日本上陸 望遠カメラをプラスして12万8900円から
Googleの最新スマートフォン「Pixel 10シリーズ」が発表された。メインストリームを担う「Pixel 10」は、アウトカメラに「望遠」を加えたトリプル構成になっていることが特徴だ。【訂正】
「Google Pixel 10 Pro/10 Pro XL」8月28日発売 望遠カメラが最大100倍の“超解像ズーム Pro“に進化
グーグルが、Pixelシリーズの最新モデル「Pixel 10 Pro」と「Pixel 10 Pro XL」を8月28日に発売する。Pixel 10よりも高いカメラ性能やメモリ、バッテリー性能を実現している。AIによる画像復元技術を活用し、最大100倍の超解像ズーム Proを利用できる。
Google ウォレットアプリで「Suica」「PASMO」の移行が可能に 手順を紹介
Androidおサイフケータイでは、Google ウォレットアプリで「Suica」「PASMO」を発行できます。同アプリで機種変更もできるようになったので、その手順を紹介します。
「Pixel 10/10 Pro」はスマホの使い方をどう変えるのか “スペックシートに表れない”進化が差別化に
Pixel 10シリーズは、外観やスペックなどが前モデルの「Pixel 9」から大きく変わっていないようにも見える。全面に打ち出されているのはAIのGeminiだ。こうした端末のコンセプトから、Googleの戦略や狙いを読み解いていきたい。独自チップ「Tensor G5」が可能にする機能が差別化要素になる。
ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルが「Pixel 10/10 Pro」8月28日発売 ポイント還元や割引も
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルが、Google Pixelの新製品を発売する。楽天モバイルはPixel 10とPixel 10 Proのみを扱う。他の3キャリアはPixel 10 Pro FoldやPixel Watch 4なども扱う。