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ヨドバシ池袋出店で幕を開ける「新・家電三国志」 ヤマダ、ビックはどう迎え撃つのか(2/2 ページ)

ヨドバシカメラが西武池袋本店の跡地に、関東最大級となる新店舗をオープンする。そごう・西武の売却や地元区長の反発など、出店までには数多くの困難な道のりがあった。先行リニューアルしたヤマダや、大規模セールを展開するビックなど、池袋の競争が激化している。

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先行リニューアルで迎え撃つヤマダデンキ

 池袋の東口エリアといえば長年、ビックカメラとヤマダホールディングス(ヤマダデンキ)が店舗を構えてきた。ITmedia Mobile(本誌)はこの2社にコメントを求めた。

ヤマダホールディングス LABI
ヨドバシカメラを迎え撃つビックカメラ(池袋本店)とヤマダデンキ(LABI池袋本店)のイメージ

 ヤマダホールディングスは、ヨドバシカメラのオープンに先駆けること約1年前の2025年9月12日に、旗艦店のLABI池袋本店を全面リニューアルした。この店舗は、池袋駅至近という立地に約5000坪のスケールを誇り、地下2階から地上7階まで全9フロアを展開する。家電から家具、おもちゃ、リフォームまで幅広く取り扱い、生活全般を包括的にサポートするLIFE SELECTの最高峰店舗という位置付けだ。大塚家具とのコラボレーションで「くらしまるごと」を提供する。さらに世界的なトレンドのライブコマース専用スタジオを店内に設置し、最先端の情報発信基地としての機能も備えた。

ヤマダホールディングス LABI
全面リニューアルしたLABI池袋本店ではライブコマース専用スタジオを新設した(画像は6月末に撮影した店舗外観)

 ヤマダホールディングス広報は「2025年9月のリニューアルは、特定の競合他社を意識したものではございません。当社の旗艦店として、またLIFE SELECTの最高峰店舗として、家電も家具も圧倒的な品ぞろえでくらしまるごと提案し、ライブ配信をはじめとした情報発信や、体験・体感コーナーなど、ヤマダならではの店作りで家族3世代に楽しんでお買い物をしていただくためのリニューアルを行いました。各社の旗艦店が池袋に集結し、それぞれが魅力的な売り場作りを行うことで、池袋エリア全体の活性化につながることを期待しています」と回答した。

 また、ヨドバシカメラが駅直結となることによる人の流れの変化については、「池袋駅東口の人の流れに一定の変化が生じる可能性はあると認識しています。一方で、LABI池袋本店は、実際に触れて・試して・比べられる体験・体感型の店舗としてご評価いただき、多くのお客さまにご来店いただいております。家電の圧倒的な品ぞろえ・サービスに加え、リユース家電や低価格かつ高品質なSPA商品など、ヤマダならではの幅広い商品ラインアップを強みとして、立地に左右されない魅力的な店舗作りを進めてまいります」と回答し、決意をにじませた。

 同社はYouTubeでもLABI池袋本店の情報を発信している。動画内では「史上空前の戦い」「ようこそ家電の街池袋へ」というキャッチフレーズを使用し、池袋での激しい競争をアピールする。同店が大盛況であることを伝えつつ、DX価格での商品提供、13%のポイント還元、クーポンの利用といった要素を宣伝して集客を図る。

ドミナント戦略と還元セールで対抗するビック

 一方、池袋を創業の地とするビックカメラは、池袋本店をはじめ、PCやカメラに特化した店舗など、駅周辺に複数店舗を構えるドミナント展開で迎え撃つ。グループの「ソフマップ池袋店」では中古スマートフォンやタブレットを豊富に取りそろえている。ビックカメラは6月26日から8月2日まで「池袋大感謝祭」と銘打った大規模なキャンペーンを開催する。

 ITmedia Mobile(本誌)がこのキャンペーンについてヨドバシカメラの進出を意識した施策か尋ねたところ、ビックカメラ広報は「弊社としては、普段からビックカメラをご利用いただいておりますお客さまにさまざまな施策を通じてお買い物を楽しんでいただけたらと思い企画いたしました。ちょうど、競合他社が出店される時期にかかりましたので、池袋の街が盛り上がってくれることを期待しております」と回答した。

 指定商品を購入すると、通常ポイント還元率に加えて最大10%のポイント還元を実施する。20%の還元対象には、テレビ、カメラ、イヤフォン、ヘッドフォン、ゲーミングPCなどが含まれる。対象店舗に指定商品を持ち込んだ場合、査定金額から最大1万円増額する施策も展開する。池袋駅名標デザインの限定グッズ配布など、地元に密着した独自の施策で顧客の囲い込みを図る構えだ。

ビックカメラ 池袋本店
池袋を創業の地とするビックカメラ。ヨドバシカメラのオープンに合わせて大規模な還元キャンペーンを実施し、顧客の囲い込みを図っている

 さらに本誌からの取材に対し、ビックカメラ広報は「池袋は、弊社の他にヤマダデンキ、ノジマも駅前に出店をしており、この度のヨドバシカメラの出店でさらに家電をご購入されるお客さまにとって魅力的な街になると思います。当社としては、既に当社をご利用いただいているお客さまやこれから池袋の街に期待を持ってお越しいただくお客さまにご満足いただけるように、品ぞろえやサービスを充実させることはもちろん、当社の誇る専門販売員の中でも精鋭中の精鋭である『ビックカメラマイスター』によるきめ細かな接客やワクワク感のある売場作りで、お客さまにお買い物を楽しんでいただけるように精進して参ります」と回答した。

 ヨドバシカメラの出店に対し、ビックカメラやヤマダホールディングスはそれぞれ独自の事業展開や強みを引き出す施策を実行した。巨大な新店舗の誕生と、既存勢力の戦略が交錯する中、池袋を舞台とした家電量販店の競争が本格化する。

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