連載:次世代DVDへの助走
Interview:Blu-rayに関するいくつかの疑問(後編)(1/3 ページ)
前回のインタビューが掲載された翌日、Blu-ray Disc Founders(BDF)の盟友である松下電器が同社初となるBDレコーダーの参考展示を行った。詳細は明らかにされていないものの、7月発売、2層記録対応で30万円を切る価格になるという。一方、「ハイビジョン録画が可能なBDレコーダーの象徴」(西谷氏)として、昨年「BDZ-S77」を投入したソニーも、松下と同時期に廉価版の提供を計画しているようだ。
先週に引き続き、ソニーのBlu-ray Discに対する取り組みについて、ソニー業務執行役員常務の西谷清氏に話を聞いた。
27Gバイト対応より2層記録が先
一昨年、青紫レーザーを用いた光ディスクの早期実用化を目指して立ち上げられたBlu-ray Disc Founders(BDF)。しかし、BDF加盟メンバーはなかなか製品を出してこない。ROM規格には対応せず、1層23Gバイトしかサポートしないなど、限定的な仕様の「BDZ-S77」が提供されているだけだ。1月の「2004 International CES」では、LG電子がハイブリッド機「LGXBG420」の発表を行うなど、多少の動きはあったものの、各社一斉にスタートラインに……といった状況ではない。
「国内ベンダーの間でも、BDレコーダー発売に関しては温度差が大きい。現時点のビデオレコーダービジネスはDVDハイブリッドレコーダーが主力であり、そちらに力を入れざるを得ないからだ。一方、DVDハイブリッドレコーダーに積極的ではなかったサムスンやLG電子は、BDレコーダーに対して比較的熱心だ」(西谷氏)。
では、ソニー自身はどうなのだろう? ソニーもまた、昨年秋以降のDVDハイブリッドレコーダー市場本格参入で大きなシェアを築きあげている。
「レコーダーの(ハードディスクとの)ハイブリッド化は当然の流れだ。今後、製品の主流はハイブリッド機になる。現在のBDZ-S77は、ハイビジョン放送をハイビジョンのまま録画可能な光ディスクレコーダーという、いわば象徴的な製品として投入した。もちろん次への準備は進めている」。
BDZ-S77は、23Gバイトのみにしか対応しておらず、放送局ごとに異なるビットレートにもよるが、2時間少々から2時間30分程度までの録画しか行えない。27Gバイト版が登場すれば、この制限は大幅に緩和されることになるだろう。しかし西谷氏によると、次の製品は27Gバイト版ではないという。
「27Gバイトよりも、25Gバイト2層に対応した製品が先になる。2層対応ドライブを採用した製品の投入はそれほど遠くない」。
ただ、西谷氏はメディア製造コストの話の中で、2層メディアの製造技術確立は来年末までに終われば良いと話していた。
「それはROM製造の話だ。記録型の2層ドライブは来年ではなく、年内、それもそれほど遠くない将来のこと。(価格は? の声に)現行機の半分近いところを目指さなければならないだろう。次の製品はハードディスク搭載など機能アップしつつ、低価格化も同時に行う」。
どうやら、ソニーのBDレコーダー第2弾は、ハイブリッド、低価格化、それに2層記録がキーワードになりそうだ。西谷氏は発売時期に関して明言を避けたが、今年前半にはBD-ROMの仕様がまとまる見込みであること、オリンピックイヤーで長時間の高画質録画というニーズが生まれることなどを考えると、松下電器とさほど違わない時期の投入が考えられる。
ただし、ハイブリッド化と低価格化が同じ製品で実現されるのか、それとも低価格モデルとは別に高級機としてハイブリッド機がラインアップされるのかなどの質問に対して、西谷氏は返答を避けた。
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